アルマイトとは |
アルマイト(陽極酸化処理)とは、アルミニウムを陽極(+極)で電解処理して
人工的に酸化皮膜(アルミの酸化物)を生成させる表面処理のことです
アルミニウムは酸素と結びつきやすく、空気に触れていると非常に薄い酸化皮膜を作ります。 この自然に作られる皮膜で保護されているので一般的に錆びにくい、いわゆる耐食性が良いといわれています。 しかし、この皮膜は非常に薄いので、環境によっては化学反応で腐食してしまいます。そのため表面を保護する表面処理、すなわちアルマイトが必要となります。
基本構造 |
アルマイト処理の仕方
アルマイト(陽極酸化処理)の基本構造は鉛筆の束!? アルミに電流を流す事で、表面の微小凸凹部が溶解(浸透)+同時に酸化皮膜が成長し、時間の経過と共にセルと呼ばれる立体構造を形成します。基本構造は六角形の鉛筆を束ねたものがアルミ地からニョキニョキと生えていると思ってもらえばわかりやすいかもしれません。 |
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孔(ポアー)の大きさ
孔(ポアー)とは酸化皮膜の穴の事を言い、その大きさは1つ10~30nm(ナノメートル)。その数は、なんと1cm²の中に数十億~700億個あると言われています。地球の人口が1cm²の中に軽々入ってしまう程の数です。
カシマコートとは |
カシマコートは(株)ミヤキが開発した、耐磨耗性の向上を目的にした潤滑アルマイトです。
硬いだけでは硬質アルマイト皮膜は、接触面の圧力が高くて細かい振動や摩擦が起こる場所に使用すると、カジリや焼き付きが発生してしまい、実用上問題があります。 この問題が硬質アルマイト皮膜に潤滑性を与えることによって解決できるのでは?・・・ということで考えられた処理がカシマコート処理です。
カシマコートの皮膜構造 カシマコートは株式会社ミヤキが研究開発した、 硬質アルマイトに潤滑機能をもたせ、耐摩耗性の向上を 目的とした潤滑アルマイトです。 右図のような「硬い+潤滑」の繰り返しが1c㎡あたりに 約数十億~700億個あることにより、カシマコートは耐摩耗性を 硬質アルマイトに比べ著しく向上させています。 カシマコートの出来る工程 1次電解にて生成させたアルマイト(陽極酸化)皮膜の規則的に並んだ無数の孔の中に、潤滑性物質である二硫化モリブデンが基底部から溜まっていき、孔を埋めていくことでカシマコートとなります。 |
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