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週刊タイ経済
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5月の新車販売台数
前年比半減も改善の兆し

 タイ国トヨタ自動車のスラサック・ストンワン副社長は、23日に発表した5月の国内新車販売台数が前年同月比では半減したものの、4月に比べると増えていることから市場に改善の兆しが見えていると述べた。6月には政府が第3、第4段階の規制緩和を実施したため、新車市場の改善傾向は続くと見ている。
 5月の販売台数は約4万台で、前年同月比54%減となった。1~5月合計の新車販売台数は27万台で、前年同期を38%下回った。

5月の物品輸出
前年比22.5%減
商業省発表
通年で前年比5%以上の収縮に

 商業省が24日に発表した5月の物品輸出額は前年同月比22・5%の大幅減となった。5月の輸出額は162億7839万バーツにとどまり、最近の4年間で最低水準に落ち込んだ。ピムチャノック・ウォンコーポン商業政策戦略事務局長は、この先、月間の輸出額が170~180億ドルで推移すれば、通年で前年比5%以上の収縮となる可能性が高いと語っている。
 ピムチャノック氏は、今後数か月の間に一部の国では需要の増加が見込まれるが、世界の大半の国が依然として新型コロナウイルス流行の第2波を懸念しているため、需要の伸びは比較的緩やかなペースになると指摘。国際輸送・物流サービスはまだ完全には回復していないと述べた。
 5月の輸入額は136億ドルで、前年同月比34・4%減少した。5月の貿易収支は26・9億ドルの黒字。1~5月の物品輸出額は979億ドル(3・71%減)、輸入額は888億ドル(11・6%減)で、貿易収支は99億ドルの黒字となっている。
 ピムチャノック氏は5月におけるタイの輸出の落ち込みについて、世界的な景気後退が主因で、さらにコロナによる物流上の障害と輸送コスト上昇が輸入者による注文の先延ばしにつながったと分析した。ただし多くの国でロックダウン緩和と政府による経済刺激は需要の回復を促し、今後のタイの輸出にプラスになると見ている。
 5月の農産物/アグロインダストリー製品の輸出は前年比2・5%増となる36・9億ドル。生鮮・冷蔵・冷凍・加工青果は83・5%増、タピオカ製品は8%増、水産缶詰・加工品は5・6%増、ペットフードは17%増となった。一方で天然ゴムは42%減、砂糖は25・4%減、コメは4%減だった。
 工業製品の輸出は27%減の121億ドルにとどまった。金地金は735%増、半導体デバイス/トランジスタ/ダイオードは29・1%増、通信機器・同部品は5・0%増となったが、自動車・同部品は62・6%減、石油関連製品は33・2%減、金地金を除く宝石・宝飾品は68・6%減、コンピュータ・同部品は21・3%減、ゴム製品は22・2%減、エアコン・同部品は39・5%減だった。
 仕向け地別では、コロナの影響から中国を除くほとんどすべての輸出先が減少した。主力市場への輸出は25・9%減。米国、日本、EU(15)への輸出はそれぞれ順に17・3%減、24・2%減、40%減。有望市場向け輸出は21・3%減。中国向けは15・3%増となったものの、アセアン(5)、CLMV、南アジア向けはそれぞれ順に27・9%減、28・0%減、71・0%減となった。新興市場への輸出は36・3%減。中東(30・6%減)、アフリカ(47・9%減)、中南米(59・4%減)、ロシア・CIS諸国(49・9%減)、オーストラリア(18・0%減)向けが軒並み収縮した。

AIS
EECエリアで5G投資
企業のデジタル化支援

 移動通信最大手のアドバンスド・インフォ・サービス社(AIS)は、東部経済回廊(EEC)エリアでの5G投資の準備を進めている。コロナ後の取り組みの一環として、5Gによる超高速の移動通信ネットワークの活用を公衆衛生、製造業、流通業、観光業などに提案していく。
 ソムチャイ・ラートスティウォンCEOは25日、自社のネットワーク・ビジョンを紹介した=写真。5Gインフラへの投資は経済の回復を支援し、コロナ危機により成長のスピードが加速したデジタル産業やデジタル技術に対応するために欠かせない自社の使命だと説明した。
 ソムチャイ氏はまた、企業部門が現在、「新常態(ニューノーマル)」に対応するための新たなビジネスモデルを必要としていると指摘。5Gはこれを手助けすることができるとした。ソムチャイ氏は、5Gネットワークのエコシステムを通じてデジタル・インフラの開発に貢献することが目的だと述べている。
 EECエリアでは、アマタ・コーポレーション、サハパタナ・インター・ホールディング、WHAグループがスマートシティ・イニシアチブの下で5Gのテストを開始している。ウタパオ空港・臨空都市開発事業を受注したウタパオ・インターナショナル・エビエーション社は、5Gを活用したスマート・エアポートの開発を計画している。5Gのテストは、タイ港湾公団(PAT)もチョンブリ県レムチャバン港で実施している。
 AISはセントラル・グループとの間で、5Gを使ったスマート・リテール・プロジェクトを開発する。また遠隔医療やロボット支援医療を通じて5G技術を公衆衛生分野に適用することも目指している。

ノック・スクート
自主廃業を決定

 格安航空会社のノック・スクートは25日、自主廃業を取締役会で決定したと発表した。営業を再開しても業績回復は困難と判断した。自主廃業は2週間後に開く株主総会で正式決定する。
 同社はこれより前、「旅客数が2019年のレベルに回復するのは22~23年」と予測、6月中に手持航空機5機のうちの3機を親会社スクートに返却する方針を明らかにしていた。廃業にともない清算手続きに従事する一部従業員を除く450人の従業員が失職する。
 同社はSET上場のノックエアとシンガポールを拠点とするスクートの合弁で14年に設立された。コロナ流行前にはドンムアン空港を拠点空港とし、中国の7都市と日本の3都市、ニューデリー、シンガポール、台北を結ぶ中長距離のアジア路線を運航していたが、激しい競争のため苦戦を強いられていた。取締役会は25日発表の声明で、コロナが状況をさらに悪化させたと指摘している。

通信線・電線の埋設巡り
バンコク都とTOTに不協和音

 バンコク都内の電線・通信ケーブルの地下埋設化を巡り、国営TOT社が、自社が管理している全長2500㌔㍍に及ぶ地下導管が使用可能であると主張しているのに対し、バンコク都が独自に全長2450㌔㍍の導管を敷設する用意があると発表するなど、不協和音が出ている。
 プティポン・プナカン・デジタル経済社会大臣は国家放送通信委員会(NBTC)事務局本部で、バンコク都とTOT、NBTCの代表を呼んで協議した。現在、TOT社が管理している全長48・7㌔㍍の導管が、都内11か所の道路下に計12ルート埋設されており、当面はその導管に埋設していく方針で原則合意した。
 その後、一行は都内アソーク交差点付近にある地下導管を視察したが、この視察に都の代表として会合に出席したソーポン・パイスッティウォン副知事が同行しなかったことが物議を醸している。副知事は、「利用可能」と言いながらTOTが導管の補修工事を行なっていることを疑問視したと報じられている。
 副知事は①通信・放送事業者が通信ケーブルの地下埋設化を推進することを全面的に支援すること、②しかし都の承認を得ずに都内の道路を掘削することは認めないこと、③都はデジタル経済社会省より昨年、地下埋設化事業を推進することを承認された立場にあることの3点を強調、都が導管建設を独自に進めることの正当性を主張している。また電線・通信ケーブル以外の防犯カメラ用のケーブルなども一緒に埋設する方針であることを示し、TOTやNBTC以外にも関係する事業であり、都が推進するのが適切であるとの立場を示した。
 TOTのモラコット・ティエンモントリー上級副社長は、「すでに当社の12ルートの導管は使用可能な状況にあり、より早期に政府の方針を実現できる選択肢だ」と、自社の導管の優位性を主張している。
 プッティポン大臣は今後も都とTOTを仲立ちして事業を円滑に進めていく意向を表明している。

最近の更新 2020年07月07日
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