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週刊タイ経済
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日系企業の景況感
上半期に悪化後、小幅改善見通し

 バンコク日本人商工会議所の経済調査会は6日、2019年上期(1~6月)の日系企業景気動向調査の結果を報告した。DI(ディフュージョン・インデックス)で見る業況感は2019年上半期に悪化に転じた後、下半期には改善する見通しとなっている。
 今年上半期はバーツ高や中国経済の減速、米中貿易摩擦による悪影響など主に海外要因からDIがマイナスに落ち込んだ。業況感に関するDIは、業況が前期との比較で上向いたとの回答から、悪化したとの回答を差し引いたもので、DIがマイナスになっていることは、前期に比べて業況が悪化している企業のほうが、上向いている企業よりも多いことを示している。今年下半期はDIがプラスに回復するものの、小幅の増加にとどまる見通し。米中貿易摩擦による悪影響が残ることが理由。
 米中貿易摩擦に関しては、好影響と回答した日系企業の割合は16%、悪影響は46%だった。影響がないは22%、分からないは15%となった。半年前の前回調査と比べると影響がないと回答する企業が減少した一方、悪影響と回答する企業が増えた。
 政府の東部経済回廊(EEC)政策に関しては、3年以内にEECへ投資する具体的な計画があるとの回答は3%にとどまり、具体的な投資計画はないがEECへの投資に関心があるとの回答は13%、どちらでもないとの回答が84%を占めた。

タイ中銀 金融政策委員会
政策金利年1.5%に引き下げ
景気配慮を重視

 タイ中央銀行の金融政策委員会(MPC)は7日に開いた政策決定会合で、政策金利を0・25%幅で引き下げて年1・50%とすることを決定した。足元の景気がMPCの見積もり以上に失速していることから、景気に配慮した金融緩和が必要と判断した。MPCは昨年12月19日に0・25%幅での利上げを実施し、金利の正常化を進めると宣言していたが、景気の予想以上の失速から方向転換を余儀なくされた。政策金利の引き下げは2015年4月29日以来。
 ウィラタイ・サンティプラポップ中銀総裁はこれより前、バーツ高対策としての利下げを否定する一方で、景気に配慮した金融緩和の可能性は否定しないとしていた。ただし金利はすでに低く、さらなる金融緩和が景気浮揚に大した効果を生まないとの認識も示していた。
 エコノミストの多くは、中銀が金融緩和に舵を切るのは、今年終わり頃か来年初めと予測、金融市場も今回の利下げは予想していなかった。MPCの書記を務めるティタナン・マリカマート総裁補は会合後の会見で、政策金利が下降局面に入ったわけではないと語っている。今回の利下げは最新の統計に基づいたもので、追加利下げを前提とした金融緩和ではないことを強調した。
 MPCのこの日の決定は多数決によるもので、7人いる委員のうち5人が利下げを主張、2人が据え置きを主張した。
 物品輸出の収縮が国内需要にも影響を及ぼし始めており、一般インフレ率も低位でインフレ・ターゲットの目標範囲の下方に張り付いたままになっていることから、すでに金融は緩和的な水準にあるものの、経済成長を支援するためにさらなる緩和が必要と判断したと説明している。金融の安定に対するリスクはあるものの、住宅ローン規制などの個別的なアプローチから一定程度抑制されているとした。
 ティタナン氏は国内の金融の安定性について、健全な水準にあるが、MPCは家計債務の増加、貯蓄組合の保有資産の増加、大企業のレバレッジ(借入)を引き続き監視するとしている。なお金利の据え置きを主張した2人の委員は、金利に下げ余地が少ないことから、今しばらく情勢を見守るべきだと主張した。

タクシー運賃引き上げ
運輸大臣が7日に同意

 サックサヤーム・チッドチョーブ運輸大臣は7日、タクシー業界団体代表との会合に臨み、タクシー運賃の引き上げに応じることに同意を示した。初乗り運賃は35バーツで据え置くが、走行距離に応じて加算される運賃を0・5~1バーツ引き上げる。新料金では走行距離10㌔㍍までは1㌔㍍につき6・5バーツ(従来は5・5バーツ)、10~20㌔㍍は同7バーツ(6・5バーツ)、20~40㌔㍍は同8バーツ(7・5バーツ)、40~60㌔㍍は同8・5バーツ(8バーツ)になる。それ以上の距離は従来運賃を据え置く(9~10・5バーツ)。一方、渋滞などで走行時速が6㌔㍍を下回った場合には1分あたり3バーツを加算する。従来は2バーツだった。同大臣は1か月以内に新料金を導入することになると述べている。
 会合では従来、法人のみに限定していたVIPタクシーを個人営業タクシーに開放する方針も打ち出した。さらに空港でのタクシー料金は従来メーター表示運賃に50バーツ(大型車は70バーツ)を加算していたが、70バーツ(同90バーツ)に引き上げる。26インチ以上の荷物をタクシーに積む場合については、3個目からは1個につき20バーツの特別料金を徴収することも認める方針。
 同大臣は業界から評判が悪い配車アプリ「タクシーOK」プロジェクトを抜本から見直す方針も打ち出した。このプロジェクトは陸運局によるもので、全地球測位システム(GPS)などの最先端機器の装備を奨励するものだが、業界からは設置コスト負担が大きすぎるとの批判の声が絶えなかった。このほかにも会合ではタクシーの耐用年数延長(9年から12年へ)の方針が打ち出されている。業界代表は大歓迎する姿勢を示している。
 サックサヤーム運輸相が幹事長を務めるタイ矜持(プームチャイタイ)党は、GRAB認可を選挙公約に掲げており、タクシー業界は猛反発していた。タクシー料金値上げはGRAB解禁に向けた地ならしという見方も出ている。

SAICモーターCP
ピックアップ車市場に参入

 MGブランドの小型乗用車の販売が好調なSAICモーター・CPは7日、ピックアップ・トラック市場への進出計画を明らかにした。ピックアップ車は国内の自動車市場で最大のセグメントで、新車販売台数の43%を占めている。トヨタ、いすゞが2大ブランドで、フォード、三菱、日産、シボレー、マツダがひしめく激戦区。SAICモーターはこのセグメントの新たなプレーヤーになり、年間2万台の販売を目標に掲げている。
 同社はこの日、タイ工場で組み立てたピックアップ車「MGエクステンダー」を披露した。中国の上海汽車(SAICモーター)の「Maxus T70」をベースにしたモデルで、2ドア・タイプと4ドア・タイプを投入する。2ドアは座席後ろにスペースがあるスペース・キャブ・タイプもあり、価格は54万9000~72万9000バーツ。4ドア・タイプは75万9000~103万3000バーツ。
 SAICモーターCPの販社であるMGセールス・タイランドのポンサック・ラートルディワタナウォン副社長は、ピックアップ車市場について、まだ成長する可能性があると指摘。自社ブランドは2ドアでは商人や卸売業者、4ドアは乗用目的で使用するハイエンド・ユーザーをターゲットにすると述べている。
 MGエクステンダーは、チョンブリ県のWHAイースタンシーボード工業団地2の自社工場で組み立てる。組立の初期段階ではローカル・コンテンツは50%程度だが、漸次増やしていく予定。

自動二輪車の歩道走行
罰金が倍の2000Bに

 バンコク都は一向に減る気配がないオートバイによる歩道走行の取締を強化するため、昨年11月末に1000バーツに引き上げていた違反者に対する罰金の金額を8月1日付けで倍の2000バーツに引き上げた。サコンティ・パティヤクン副都知事が明らかにした。
 オートバイによる歩道走行は、渋滞している道路やUターンまでの距離が長い道路などでほぼ慢性化している違法行為。都は昨年5月に取締を強化する方針を打ち出し、都内115か所にチェックポイントを設けるとともに、都民にも移動通信端末などで撮影した画像記録を警察に証拠として提出した場合には、報奨金が出る仕組みなども導入して摘発効率の向上に努めてきた。しかし違法行為が減る兆しはなく、昨年11月28日に都内ワントンラーン区で歩道を走行していたオートバイが女子高生を撥ねてケガをさせる事故が大きく報道されるに及んで、都が罰金額の引き上げを決断した経緯がある。
 昨年7月9日から今年7月21日までのほぼ1年間で歩道を走行したオートバイの摘発件数は2万659件。このうち1万6662件が罰金を科されるなどの刑事罰に処されている。徴収した罰金は総額で1117万9500バーツ。

最近の更新 2019年08月21日
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