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週刊タイ経済
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RCEP
国会で批准へ
CPTPPは参加判断を先送り

 商業省は「地域的な包括的経済連携協定(RCEP)」の批准案を9日に国会提出した。RCEPは昨年11月に日本、タイを含む15か国が合意に達した世界最大規模の自由貿易協定で、加盟国のGDP総額は2019年時点で世界全体の32・7%の28・5兆ドル、加盟国間の相互貿易高は世界の貿易高の29・5%に相当する11・2兆ドルとなっている。
 サンスーン・サマラパー商業副大臣によれば、協定の発効は加盟各国が批准することが前提になっており、アセアン6か国プラス4か国が批准すれば発効する。同副大臣は「年内に発効する見通しが高まっている」と述べており、国内法の改正などの環境整備を急ぐ方針。著作権法、関税法、原産地規定関連規則などの改正が求められることになる。協定によって受益する産業としては食品、農業、プラスチック、繊維、自動車部品、電機などのほか、サービス部門で建設、医療、映画制作・エンターテインメント、小売などの分野を挙げている。
 同省国際通商交渉局のオーラモン・サップタウィタム局長は、貿易振興、投資保護、知的財産権、電子商取引、中小企業の市場競争、政府調達などについて、官民双方が細部にわたって研究・準備・対応していくことの重要性を指摘している。協定はこれらを含む20章で構成されている。
 一方、国際通商政策委員会の委員長を務めるドーン・プラマットウィナイ副首相兼外相は5日、環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)参加について、さらに3か月ほど検討する時間が必要との見解を示した。
 CPTPPについては特に農業分野への影響を懸念する声が国内で挙がったことを受け、昨年5月に国会に調査委員会が発足して検討を進めていた。調査委は当初、昨年7月に報告書をまとめる方針だったが、その後9月に提出期限を延長するなど作業が遅れていた。この日の国際通商政策委員会の会合では国会が提出した調査報告書を承認したが、ドーン委員長は「調査委だけでなく幅広い層から意見を集約したい」と述べ、性急な判断を避ける意向を表明している。CPTPPは8月に会合を開く予定で、政府はそれまでには結論を出したい考えだが、同委員長は「それまでまだ時間がある」と述べている。
 国会調査委の報告書の内容は公表されていないが、情報筋によれば、CPTPPへの加入により、タイが「植物の新品種の保護に関する国際条約」に加盟することが「零細農家を直撃する」との提言が盛り込まれたもよう。このため「国内の植物の品種保護や生物多様性の保護に関する法制度の整備を早急に進めるべき」と主張しているという。これ以外にもCPTPPによって打撃を受けるセクターを支援するための財政措置や再生工業製品の市場開放がもたらす低質な医療器具の流入に対する懸念などにも言及している。

FTI自動車部会
EV市場の拡大を予測

 タイ工業連盟(FTI)自動車部会のスラポン・パイシットパタナポン広報担当は、2021~23年に電気自動車(EV)市場が飛躍的に成長すると予測している。多様なモデルが導入され、価格が下落する見通しにあること、充電ステーションなどのインフラの整備が進むこと、政府の支援策という3つの支援要因の存在を指摘している。
 過去3年間を見ると、7人乗り以下のEVの販売台数は18年が600台、19年に802台だったのが20年には2079台に増えている。20年の国内生産台数は1277台。
 自動車業界が心配しているのは世界的な半導体不足。新型コロナの影響から電子機器の半導体需要が急増したため、そのしわ寄せを受けているもので、影響は急速に広まっている。

求人・求職サイト「ジョブDB」
業種別の賃金水準レポート公表
一般従業員レベルで最高はIT関連

 求人・求職サイト「ジョブDB」を運営するジョブDBタイランド社は、業種・職種別の賃金水準ランクをまとめた「サラリー・レポート2021」をこのほど発表した。
 一般従業員、中間管理者、上級管理者、経営者の4レベルで業種別の賃金水準を比較したところ、一般従業員レベルで最も月額賃金水準が高かったのはIT関連の2万3225~4万1122バーツで、次いで日本語通訳、法律コンサルタントなどの専門技術職の2万2872~3万9331バーツ、以下、通信(2万2785~3万8612バーツ)、医療(2万1945~3万7320バーツ)、電子商取引(2万1599~3万5283バーツ)、エンジニア(2万1406~3万5771バーツ)、銀行(2万1036~3万7623バーツ)、保険(2万1025~3万4800バーツ)、仕入担当(2万829~3万3442バーツ)の順。中間管理者レベルで最高額は電子商取引の3万6857~6万4787バーツ、次いで通信の3万6541~6万7134バーツ、IT関連の3万6522~6万6920バーツ)となっている。上級管理者レベルは保険が5万5762~9万716バーツでトップ、次いでIT関連の5万4435~9万3324バーツ、銀行の5万2993~9万4481バーツ。
 経営者レベルの最高は専門技術サービスの11万3563~16万4071バーツで、以下、電子商取引(11万3271~16万1585バーツ)、銀行(11万2917~16万5114バーツ)、研究機関(10万9726~16万753バーツ)、製造業(10万9566~16万1045バーツ)、医療(10万6630~15万8478バーツ)、IT関連(10万5135~16万33バーツ)、会計事務所(10万4978~15万9970バーツ)の順。
 ポーンラッダー・デートラットウィブーン総支配人は、前回調査の2年前に比べてIT関連業種の賃金水準がどのレベルでも上昇していることや、銀行・通信などデジタル化に先駆的に取り組んでいる業種での上昇が著しいことから、「IT」、「デジタル」が「賃金を牽引するキーワードになっている」と指摘している。

EECの事業所登記数
昨年は前年比15%減

 昨年の東部経済回廊(EEC)エリアの新規事業所登記数は、前年比15・85%減の6104件、登録資本金総額が同34・99%減の269億7215万バーツにとどまった。商業省事業開発局のトサポン・タンスブット局長によれば、7割に相当する4294件がチョンブリ県。
 昨年末時点のEECにおける登記事業所は7万2629件、登録資本金総額は1兆9700億バーツで、県別ではチョンブリが5万2798件(72・7%)、ラヨン県が1万3939件(19・19%)、チャチュンサオ県が5892件(8・11%)、業種別ではサービス業が6割を占め、次いで卸売・小売業が24%、製造業が15%となっている。
 外資の比率は合わせて40・97%で、日本が47・36%、中国が11・41%、シンガポールが5・39%となっている。外資が最も多いのはラヨン県で52・75%を占めている。
 日系資本の投資額が最も多い業種は自動車部品・自動車用品製造業で投資額は775億4478万バーツ、次いでアルミ製品製造業が387億2091万バーツ、タイヤ製造業が317億9732万バーツなどとなっている。一方、中国資本はタイヤ製造業への投資額が最も多く、147億5360万バーツを投資している。

バンキングアプリ利用
タイが3年連続世界1位

 国際的なデジタル関連情報会社「ウィー・アー・ソーシャル」が発表した「デジタル2021レポート」で、タイが3年連続でバンキング・アプリの利用率で世界トップとなった。世界各国の16~64歳のネット・ユーザーを対象に各種アプリの使用状況などを調べたもので、タイでは68・1%が「バンキング・アプリを毎月使用している」と回答した。世界平均は38・7%だった。
 移動通信端末を通じた支払い(モバイル・ペイメント)の利用率ではタイは45・3%(過去1か月間で利用した人の割合)で第2位だった。第1位は香港の46・7%、3位は台湾の42・6%、世界平均は30・9%。同じく移動通信端末を通じた商品・サービスの購入率でもタイは74・2%で第2位。1位はインドネシアの79・1%、世界平均は55・4%。デバイス各種を通じたオンライン通販での商品・サービスの購入率では、タイは83・6%で、インドネシア(87・1%)、英国(85・5%)に次いで3位だった。QRコードの使用率はタイは60・4%で第5位。
 「過去1か月間でオンライン・フード・デリバリーを使用した」人の割合は61%で世界10位。世界平均は55・5%。トップ3はインドネシア、ブラジル、マレーシア。配車アプリの利用率は31・9%で第12位。トップ3はインドネシア、ブラジル、シンガポール。
 昨年9月にカシコン・リサーチセンターが発表したレポートによれば、35~44歳のがモバイル・バンキングや電子財布の利用を牽引する層だという。昨年、モバイル・バンキングを通じた決済件数は77億~79億件に達したと推定されており、前年からの伸び率は60%の高水準に達したと見られている。決済額は18・4~21・7%増の28兆9000億~29兆7000億バーツに達した見込み。

最近の更新 2021年02月22日
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