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500億バーツの損害保険基金  財務省が仕組みを検討

 アーリー・プーチャオム財務省次官は一月六日、総額500億バーツの損害保険基金を設立する構想について、運用の仕組みについて詳細を詰める作業に入っていることを明らかにした。基金の目的については、自然災害がより頻繁になり、被害が甚大化している環境にあって、国内の保険会社の信頼感を築くことにあると説明。保険会社が自然災害に対する保険を提供し続けることができるようにすると述べている。

 保険業監督委員会事務局(OIC)のプラウェート・オンアートシティクン事務局長は、一〇日の閣議での基金設置緊急勅令案の承認後に、損害保険会社67社の代表を呼んで会合を開き、同基金のスキームの原則、目的と仕組みについて説明した。それによれば保険料は各地域の洪水リスクの大小に応じて設定するゾーニング制とし、洪水、暴風雨と地震の3つの自然災害をカバーする。保護の対象は民家、中小企業と工場で、保険金額には制限を設ける。民家の場合、保険金額は10万バーツを上限とし、中小企業は保険契約額の20%で最大500万バーツ、工業部門は保険契約額の10%で最大5000万バーツまでとする。また保険会社が市場のニーズに応えて保険を引き受けることができるよう基金が再保険を提供する。具体的には損失額のうち最初の20億バーツまでは保険会社の自己責任とし、20億バーツ超300億バーツまでの280億バーツは国が保証する。300億バーツ超500億バーツまでの損害は基金が海外の再保険会社と再保険契約を結ぶ。

 損害保険基金設置の緊急勅令案の条文内容について、政府は公開していない。



日付 : 2012年01月16日

By : 週刊タイ経済

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