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タブレット、スマホ 12年は市場が一段と拡大

 タブレット端末、スマートフォン、モバイル・アプリ、クラウド・ベースのサービスは、デジタル・ライフスタイルの普及、価格の低下と商品の多様性のおかげで一二年にタイでも市場が一段と拡大する見通しとなっている。とくにユーザー・フレンドリーでファッショナブルなタブレット端末は人気が高まりそうで、ノートPCの市場を奪いそう。アップルやサムスンを初め、メーカー各社がタブレット市場でのシェアを押し上げるため、種々のディスプレイ・サイズ、多様なOSの商品を投入している。タブレット端末は、政府が全国の小中学生に教材として1人1台配布するとした政策を打ち出しており、教育タブレット端末需要が触媒となりそう。

 調査会社のIDCタイランドは一一年のタブレット端末のタイでの出荷台数が40万台に達したと見積もっている。一二年には少なくとも70%増が見込まれている。スマホは価格の値下がりから猛スピードで携帯電話市場の主流になる見通し。アンドロイド・ベースのスマホの価格は出始めた頃に2万バーツ以上したのが、今では4000バーツで手に入るようになった。携帯電話キャリアは、スマホやタブレットへの買い替えを刺激するため、ユーザーのニーズにかなう各種の安価なデータ・サービス料金パッケージを提供している。

 GFKリテール&テクノロジー(タイランド)は、一二年のスマホの販売台数が560万台と一一年から倍増すると予測している。スマホの平均価格は一〇年に1万バーツだったのが、一一年には8900バーツに値下がり、一二年には6500バーツまで低下する見通し。

 スマホとタブレットの普及にともないモバイル・アプリの市場機会も拡大している。またいつでもどこでも必要なデータやソフトウェアにアクセスすることができるクラウド・サービスの普及も弾みがつきそう。とくにクラウドは、ユーザー行動の変化をもたらすだけでなくITビジネス・モデルの変化ももたらしそう。調査会社のフロスト&サリヴァン(タイランド)は、一二年のタイのクラウド市場は前年比5割増となる15億バーツに達すると予測している。

 スマホやその他のワイヤレス端末利用者の急増は、ソーシャル・メディアの利用増にもつながり、オンライン・マーケティングや広告チャネルとしてのビジネス機会も拡大する。タイのフェースブックのユーザー数は1330万人、ツイッターのユーザーは85万人に達している。


日付 : 2012年01月23日

By : 週刊タイ経済

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