経済回廊のインフラ整備 10か年計画で実施へ
国家経済社会開発委員会(NESDB)のアーコム・トゥームピタヤーパイシット事務局長は、メコン・サブリージョン地域でのタイ企業の貿易と投資機会を拡大するため、向こう10年間に近隣国と接続される輸送網整備を進める10か年計画(二〇一二~二〇二一年)を明らかにしている。アーコム事務局長が委員兼書記を務める洪水復興・未来建設戦略委員会でも議論されているもので、産業に適切な新たな開発促進地域を設けるためインフラ整備の計画を抜本的に見直す。近隣国との輸送網の接続が重要課題で、経済回廊の開発を中心に据える。
アーコム事務局長によれば、インフラス投資は輸送セクターを中心に実施、4つの高速列車路線を建設するほか、バンコク、チェンマイとその他の地方都市での電車システム開発も盛り込んでいる。輸送・ロジスティック・ルートは、特に二〇一五年のASEAN経済共同体の発足を見据え、今後数年間の経済開発に大きな重要性を持つとしている。ロジスティック・ルートで重要なのは、中国の雲南省昆明からバンコクを経てマレーシアまでを結ぶ南北回廊、メーソートからラオスのサワナケート経由でベトナムのダナンまでの東西回廊、ビルマのダウェーからカンチャナブリ、カンボジアのプノンペン、ベトナムのホーチミン市までを結ぶ南部回廊の3つ。国内の道路網でも洪水から安全な国道、自動車道、鉄道を建設する必要がある。また水上交通の機能強化のため、チャオプラヤ川の浚渫と新たな水路の建設にも取り組む。
高速列車は、バンコク~チェンマイ区間で先行開発する方針で、追って東北、南部、東部の路線も開発する。高速列車はカンチャナブリ、チャチュンサオ、プラチンブリ、ナコンラチャシマ、ナコンナヨックなどの地域の交易センターとも接続する必要がある。10年か計画ではこれらの都市の産業開発を進める考えで、ナコンナヨックは教育都市を目指す。既存の鉄道は複線化を急ぐとともにプレー県デンチャイからチェンライまでの新線を開発する。
道路整備ではパホンヨーティン通り(国道1号線)とは別のハイウェーの建設に最初に取り組み、2番目のプロジェクトとしてタイ・ラオス友好橋のあるムクダハンとタイ東部を結ぶ道路を建設し、ラオスを生産拠点として活用するタイの投資家向けの輸送ルートを確立する。
インフラ投資計画はまた、スワナプーム空港とレムチャバン港の拡張も盛り込んでいる。アーコム事務局長は、タイはスワナプーム空港、レムチャバン港、新たな自動車道、外周環状道路の能力を強化し、主要経済都市を結ぶ高速列車網を建設する必要があるとしている。
道路と鉄道開発は2兆2700億バーツを投じる基本計画がすでに閣議決定されている。全部で95のプロジェクトから成る。NESDBによれば、95件のうち36件、7504億4000万バーツは準備調査が完了しており、個別計画の実施を閣議に諮ることが可能となっている。これら36件は官民連携手法を採用する考えで、政府投資は3409億9000万バーツ、民間投資が4094億4000万バーツ。他の59件、1兆5100億バーツは準備調査が必要となっている。
アーコム事務局長は、5、10、20年スパンでの適切な産業計画を立てる必要があるとしている。農業/アグロインダストリーは高付加価値化を進めるための生産技術の底上げが必要で、またバイオプラスチックや再生可能エネルギーなどのグリーン産業も普及する。石油化学、自動車、電機・電子産業の技術力の向上も不可欠で、研究開発も増やす必要があるとしている。
日付 : 2012年01月30日
By : 週刊タイ経済
アーコム事務局長によれば、インフラス投資は輸送セクターを中心に実施、4つの高速列車路線を建設するほか、バンコク、チェンマイとその他の地方都市での電車システム開発も盛り込んでいる。輸送・ロジスティック・ルートは、特に二〇一五年のASEAN経済共同体の発足を見据え、今後数年間の経済開発に大きな重要性を持つとしている。ロジスティック・ルートで重要なのは、中国の雲南省昆明からバンコクを経てマレーシアまでを結ぶ南北回廊、メーソートからラオスのサワナケート経由でベトナムのダナンまでの東西回廊、ビルマのダウェーからカンチャナブリ、カンボジアのプノンペン、ベトナムのホーチミン市までを結ぶ南部回廊の3つ。国内の道路網でも洪水から安全な国道、自動車道、鉄道を建設する必要がある。また水上交通の機能強化のため、チャオプラヤ川の浚渫と新たな水路の建設にも取り組む。
高速列車は、バンコク~チェンマイ区間で先行開発する方針で、追って東北、南部、東部の路線も開発する。高速列車はカンチャナブリ、チャチュンサオ、プラチンブリ、ナコンラチャシマ、ナコンナヨックなどの地域の交易センターとも接続する必要がある。10年か計画ではこれらの都市の産業開発を進める考えで、ナコンナヨックは教育都市を目指す。既存の鉄道は複線化を急ぐとともにプレー県デンチャイからチェンライまでの新線を開発する。
道路整備ではパホンヨーティン通り(国道1号線)とは別のハイウェーの建設に最初に取り組み、2番目のプロジェクトとしてタイ・ラオス友好橋のあるムクダハンとタイ東部を結ぶ道路を建設し、ラオスを生産拠点として活用するタイの投資家向けの輸送ルートを確立する。
インフラ投資計画はまた、スワナプーム空港とレムチャバン港の拡張も盛り込んでいる。アーコム事務局長は、タイはスワナプーム空港、レムチャバン港、新たな自動車道、外周環状道路の能力を強化し、主要経済都市を結ぶ高速列車網を建設する必要があるとしている。
道路と鉄道開発は2兆2700億バーツを投じる基本計画がすでに閣議決定されている。全部で95のプロジェクトから成る。NESDBによれば、95件のうち36件、7504億4000万バーツは準備調査が完了しており、個別計画の実施を閣議に諮ることが可能となっている。これら36件は官民連携手法を採用する考えで、政府投資は3409億9000万バーツ、民間投資が4094億4000万バーツ。他の59件、1兆5100億バーツは準備調査が必要となっている。
アーコム事務局長は、5、10、20年スパンでの適切な産業計画を立てる必要があるとしている。農業/アグロインダストリーは高付加価値化を進めるための生産技術の底上げが必要で、またバイオプラスチックや再生可能エネルギーなどのグリーン産業も普及する。石油化学、自動車、電機・電子産業の技術力の向上も不可欠で、研究開発も増やす必要があるとしている。
日付 : 2012年01月30日
By : 週刊タイ経済