NEDOとNSTDAが覚書 環境技術などで包括的共同研究
日本の独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)とタイの国家科学技術開発事業団(NSTDA)は二月七日、エネルギー・環境技術と産業技術を対象とした研究開発に関する包括協力について覚書を締結した。この覚書のもと、共同研究体制を強化し、日タイ間の共同研究事業を推進していく。
両者は、本年度の事業として実施を決定している「タイにおけるVOC(揮発性有機化合物)モニタリング及び環境情報マネージメントに関わる研究協力」について、共同研究のモデル案件として強力に推進していくことを確認した。この事業は環境対策が緊急の課題となっているラヨン県マプタプット工業団地において、VOCのモニタリング制度を構築し、VOC拡散予測を含む環境情報マネージメント・システムを実現するための研究開発を行なうもの。NEDOは、NSTDAとの協力を通じて工業団地と地域コミュニティとの共存共栄を目指し、日本の環境技術による環境に配慮した産業発展に貢献したいとしている。
包括的な協力の覚書は、バイオテクノロジー・医療技術、スマート・コミュニティ、電子材料ナノテクノロジー、機械システム、再生可能エネルギー技術、省エネ技術、環境技術など幅広い分野において共同で研究を行なうことを盛り込んでいる。
VOCモニタリングの研究協力が実施されるマプタプット工業団地は、ラヨン県に位置する大規模重化学工業集積地で、公害訴訟などもあり環境対策が最も求められている工業団地になっている。この事業では、マプタプット工業団地において、高精度センサーによるVOCの常時モニタリング、関係機関との協力による環境状況の把握、VOC拡散予測基盤を含む環境情報マネージメント制度の構築を行ない、環境状況を定量的に常時監視することで、環境改善施策を講じる際の重要情報を提供することを目的にしている。
NEDOはこの研究の実施者である富士通を助成する。タイ側はNSTDAに加え、工業省、タイ工業団地公団(IEAT)、チュラロンコン大学も加わって研究を進める。工業省とIEATはVOCを常時モニタリングし、データとその分析結果を近隣住民にわかりやすく開示する仕組みを構築する。マプタプット工業団地で地域住民との信頼関係を強化した上で、その実績をもって近隣の石油化学工場が集積しているIRPC工業団地などの他の工業団地にも展開していくことにしている。
日付 : 2012年02月13日
By : 週刊タイ経済
両者は、本年度の事業として実施を決定している「タイにおけるVOC(揮発性有機化合物)モニタリング及び環境情報マネージメントに関わる研究協力」について、共同研究のモデル案件として強力に推進していくことを確認した。この事業は環境対策が緊急の課題となっているラヨン県マプタプット工業団地において、VOCのモニタリング制度を構築し、VOC拡散予測を含む環境情報マネージメント・システムを実現するための研究開発を行なうもの。NEDOは、NSTDAとの協力を通じて工業団地と地域コミュニティとの共存共栄を目指し、日本の環境技術による環境に配慮した産業発展に貢献したいとしている。
包括的な協力の覚書は、バイオテクノロジー・医療技術、スマート・コミュニティ、電子材料ナノテクノロジー、機械システム、再生可能エネルギー技術、省エネ技術、環境技術など幅広い分野において共同で研究を行なうことを盛り込んでいる。
VOCモニタリングの研究協力が実施されるマプタプット工業団地は、ラヨン県に位置する大規模重化学工業集積地で、公害訴訟などもあり環境対策が最も求められている工業団地になっている。この事業では、マプタプット工業団地において、高精度センサーによるVOCの常時モニタリング、関係機関との協力による環境状況の把握、VOC拡散予測基盤を含む環境情報マネージメント制度の構築を行ない、環境状況を定量的に常時監視することで、環境改善施策を講じる際の重要情報を提供することを目的にしている。
NEDOはこの研究の実施者である富士通を助成する。タイ側はNSTDAに加え、工業省、タイ工業団地公団(IEAT)、チュラロンコン大学も加わって研究を進める。工業省とIEATはVOCを常時モニタリングし、データとその分析結果を近隣住民にわかりやすく開示する仕組みを構築する。マプタプット工業団地で地域住民との信頼関係を強化した上で、その実績をもって近隣の石油化学工場が集積しているIRPC工業団地などの他の工業団地にも展開していくことにしている。
日付 : 2012年02月13日
By : 週刊タイ経済