サハラタナナコン工業団地 輪中堤の建設資金調達できず
昨年の大洪水で最初に冠水したサハラタナナコン工業団地(アユタヤ県)は、輪中堤の建設資金の確保が遅れている。政府は政府貯蓄銀行(GSB)を通じて資金を融通するプログラムを導入しており、同工業団地の運営会社は2億バーツの借入を申請しているが、GSBが融資の承認を渋っている。同工業団地が60億バーツの負債を抱えて法的整理の最中で、支払い能力に問題があることが理由。同工業団地の事業更生計画案は三月二三日に開かれる債権者集会に諮られることになっており、債権者の承認を得ることができるかどうかが、輪中堤建設資金調達の最初の関門になる。
同工業団地の事業更生計画策定人のSCMB社によれば、政府貯蓄銀は融資の実行を渋っている。また同工業団地の入居企業の多くが、輪中堤で守られるかどうかが判然としない中、操業の再開を躊躇している。SCMB社のモンタニット・スティシリ社長によれば、事業更生案は債務株式化や経営支援先の資本注入で負債を11億バーツに圧縮し、営業収益と保有する土地資産の売却で弁済する内容。数人の投資家が経営支援に関心を示しているという。
輪中堤の建設計画は、海抜8・5㍍の堤防を建設するもので、五月の着工、九月の完成を予定している。地方国道局が洪水防止のために団地の前に3㌔㍍にわたって道路を建設するため、工業団地が建設する堤防は全長7㌔㍍で済む。政府は堤防建設費の3分の2を補助することを約束しており、サハラタナナコン工業団地が負担する費用はおよそ2億バーツとなる。同工業団地は、政府の治水計画で洪水から守る地域の外に位置しており、自主防衛が必要な厳しい立地となっているが、モンタニット社長はそのこと自体は懸念ではないとしている。
サハラタナナコン工業団地の運営会社のサハラタナナコン社は一九八八年設立。サハ・グループのバンコク・ラバー社が筆頭株主で、現在の資本金は1億8000万バーツ。一〇年一二月二八日に事業更生法の適用を申請し、経営再建に取り組んでいる。二〇〇八年の収入は1億3687万346バーツで3億1275万6315バーツの赤字、〇九年の収入は2億873万8272バーツで2億5577万9539バーツの赤字、一〇年の収入は1億1573万3194バーツで2億1795万388バーツの赤字だった。
日付 : 2012年03月19日
By : 週刊タイ経済
同工業団地の事業更生計画策定人のSCMB社によれば、政府貯蓄銀は融資の実行を渋っている。また同工業団地の入居企業の多くが、輪中堤で守られるかどうかが判然としない中、操業の再開を躊躇している。SCMB社のモンタニット・スティシリ社長によれば、事業更生案は債務株式化や経営支援先の資本注入で負債を11億バーツに圧縮し、営業収益と保有する土地資産の売却で弁済する内容。数人の投資家が経営支援に関心を示しているという。
輪中堤の建設計画は、海抜8・5㍍の堤防を建設するもので、五月の着工、九月の完成を予定している。地方国道局が洪水防止のために団地の前に3㌔㍍にわたって道路を建設するため、工業団地が建設する堤防は全長7㌔㍍で済む。政府は堤防建設費の3分の2を補助することを約束しており、サハラタナナコン工業団地が負担する費用はおよそ2億バーツとなる。同工業団地は、政府の治水計画で洪水から守る地域の外に位置しており、自主防衛が必要な厳しい立地となっているが、モンタニット社長はそのこと自体は懸念ではないとしている。
サハラタナナコン工業団地の運営会社のサハラタナナコン社は一九八八年設立。サハ・グループのバンコク・ラバー社が筆頭株主で、現在の資本金は1億8000万バーツ。一〇年一二月二八日に事業更生法の適用を申請し、経営再建に取り組んでいる。二〇〇八年の収入は1億3687万346バーツで3億1275万6315バーツの赤字、〇九年の収入は2億873万8272バーツで2億5577万9539バーツの赤字、一〇年の収入は1億1573万3194バーツで2億1795万388バーツの赤字だった。
日付 : 2012年03月19日
By : 週刊タイ経済