日本電産コパルは２３日、タイと中国の２現地法人で、４月からスマートフォン（多機能携帯電話）向けの精密モーターなどの生産を本格化させると発表した。２拠点の主力だった小型デジタルカメラ用レンズユニット事業は、採算悪化が続くため３月末で打ち切り、スマホ用精密部品などに生産をシフトする。高付加価値品の生産で、収益力の回復を目指す。

　スマホや一眼レフカメラ用部品に生産シフトするのは、（１）日本電産コパル・タイランド（パトゥムタニ県）（２）日本電産科宝（浙江）有限公司（浙江省平湖市）－の２現法。これまでは、ごく一部の生産ラインを動かすのにとどまっていた。従来生産品の小型デジカメレンズを動かすモーターは、急速な市場価格低下と売り上げの減少に直面しているという。

　日本電産コパルは、日本国内では、郡山技術開発センター（福島県郡山市）で、今回の２拠点を含む海外拠点向けの技術開発に注力。また、塩尻事業所（長野県塩尻市）で大型の産業用省力化機器生産なども手掛けている。


日付 : 2012年03月26日

By : 時事速報