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大株主3社に増資引き受け要請へ=500億~1000億円-半導体ルネサス

 業績が悪化している半導体大手ルネサスエレクトロニクスは30日、財務基盤を増強するため、設立母体で大株主のNEC、日立製作所、三菱電機の3社に総額500億~1000億円規模の増資の引き受けを正式に要請する方針を固めた。31日に開く取締役会で決定し、その後、大株主3社に要請する。

 ただ、「増資には絶対に応じられない」(NEC首脳)などと大株主3社は増資の引き受けに難色を示しており、交渉は難航が必至。ルネサスは生き残りに向けて難しいかじ取りを迫られている。

 ルネサスは取締役会で増資引き受け要請の決定に加え、1万数千人規模の人員削減や主力工場の売却などのリストラ策も検討する見通し。自動車や家電などに使われ、利益の上がっているマイコンに経営資源を集中させ、事業の再建を図る考えだ。

 家電向けなどのシステムLSI(大規模集積回路)を製造する主力の鶴岡工場(山形県鶴岡市)は、台湾の半導体受託製造世界最大手TSMCに売却する方向で調整。一方、携帯電話向けの半導体などを開発する子会社のルネサスモバイル(東京)も売却する方針だ。

 東日本大震災による生産停止や半導体不況の影響で、ルネサスの2012年3月期連結純損益は626億円の赤字だった。


日付 : 2012年05月31日

By : 時事速報

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