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日タイのソフトウェア産業 相互協力でMOU締結

 ソフトウェア・パーク・タイランド、タイ情報通信技術産業協会(ATCI)、タイ・ソフトウェア輸出振興協会(TSEP)と日本のメイド・イン・ジャパン・ソフトウェア・コンソーシアム(MIJS)は各団体の目的達成を目指して相互協力を結ぶことに合意し、このほど合意覚書(MOU)に署名した。MIJSは、設立理念の一つである海外展開を推進すべく、今年四月に香港との連携を発表している。さらなる市場展開を目指し、昨年より海外展開委員会で東南アジア市場について勉強会を実施してきた。その中で、大きな可能性を感じていたタイ現地企業とのアライアンス強化を図り、タイでのMIJSの認知度向上と、両国のソフトウェア産業のビジネスの発展と成長を促進するため、今回のMOU締結に至ったとしている。

 相互協力の内容は、日タイ両国間のソフトウェア市場の動向、企業・製品の紹介、事業開発におけるその他の情報交換、両国間でのカンファレンス、シンポジウム、会議などの推進。

 MIJSは、ソフトウェアベンダーの側から、ビジネスに対するITの顧客満足度に応えるため、市場で求められるソフトウェアの製品間連携によるシステム基盤を構築し、国内・海外に向けて日本のソフトウェアに対する優秀性の認知向上、市場におけるビジネス基盤の強化を図ることを目的とする組織。国産ソフトウェアプロダクツの内外の競争力を高める基盤づくりと、市場への訴求、顧客ニーズを取り込んで参画企業へフィードバックし、製品サービスの強化を推進している。

 ソフトウェア・パーク・タイは国家科学技術開発事業団(NSTDA)傘下の政府機関で、タイのソフトウェア産業の発展を促進するために建設されたソフトウェア産業開発振興区。ATCIはタイ初の情報技術プロフェッショナル・アソシエーションとして発足したもので、ハードウェア・ソフトウェアのメーカー、代理店、サービスプロバイダーなどで構成されている。参加企業の市場シェアは、タイのIT市場の80%以上を占めている。ATCIは、タイのICT政策とICTマスタープランの開発に重要な役割を果たしており、ビジネス・コラボレーションと持続的成長を通じてタイのICT産業を推進するICTの人材育成、ICTの用途と技術の発展に寄与する政策を政府と協力して策定する、国際社会でのタイ国の地位向上のため、タイ国の代表として活動するといった目的を有している。

 一方、TSEPはタイのソフトウェアを輸出・推進するための組織で、①国産ソフトウェアを海外に展開し、特定分野で高いシェアを確保する、②ニッチ分野にも技術投資を行なう、③イベントや交流会を通じて、供給側と購買側をマッチングさせる、④国内外でのパートナーと連携して共同でマーケティング活動を行なう、という目的を有している。


日付 : 2012年05月28日

By : 週刊タイ経済

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