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三菱重工、PUBと水処理・再利用技術開発で覚書締結=シンガポール

 三菱重工業は3日、シンガポール公益事業庁(PUB)との間で、水処理・再利用技術の開発に関する覚書(MOU)を結んだ。期間は3年間。

 覚書に基づいた最初の取り組みとして、シンガポール西部ジュロン工業地区に統合的に排水を処理し、再生する排水処理プラントの実証試験施設を2013年第3四半期までに建設し、その後1年間、実証試験を行う計画。三菱重工はこのプラントの設計・製作・調達から据え付け・運転までを担当する。事業コストは600万シンガポールドル(Sドル)で、同社が出資する。

 このプラントは、工業排水の処理から再生水の製造まで一元的に処理できることに加え、全自動化により24時間、年中無休で運転することが可能。また、処理能力が高く、重金属や油など多様な物質が混じった水に対応できる高速凝集沈殿装置を前処理段階に組み込むことにより、プラントの省スペース化と省エネ化が実現できるという。同社の西澤隆人エンジニアリング本部長は「排水の再生利用率は一般的には30%とされているが、わが社の技術では60%以上が見込める」と述べた。

 同本部長は、今回のプラントを実用化した場合、1件当たり3000万~5000万米ドル規模だと説明した上で、「今後インドネシア、ベトナム、タイなど東南アジアをはじめ、インド、中国で商機を探りたい」と語った。


日付 : 2012年07月04日

By : 時事速報

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