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日産自動車タイランド ピックアップ派生SUVを計画

 日産自動車タイランドの木村隆之社長は、1トン・ピックアップ・トラックの派生車種となる乗用ピックアップ車(PPV)の導入を検討していることを明らかにしている。PPVは機能的にはSUVと変わらないが、ピックアップ車がベースになるため個別物品税が優遇される。こうしたPPVにはトヨタ「フォーチュナー」、三菱自動車「パジェロ・スポーツ」、いすゞ「Mu7」などがある。

 木村社長は、日産がPPVを欠いていることについて、「プロダクト・プランニングの失敗」だと述べている。日産のピックアップ車「ナヴァラ」はライフサイクルの終わりに近づいており、PPVの導入はナヴァラの後継モデルからになる。日産は小型SUVの「エクストレイル」をタイで販売しているが、PPVではないため30%の物品税がかかる。これに対しPPVの税率は20%。ライバル社のPPVが7人乗りであるのに対し、日産のSUVは同じ価格帯で5人乗りと一回り小さい。PPVはトヨタ、三菱自、いすゞのほか、シボレー、フォードも投入しており、タイで1トン・ピックアップ車を製造していながら、派生PPVを投入していないのは日産とマツダぐらいとなっている。

 日産と三菱自動車は新型1トン・ピックアップ車を共同開発することも計画していたが、木村社長は協議が止まっていることを明らかにしている。木村社長は日産のナヴァラの三菱自への生産委託の決定も近い将来に撤回される可能性があると述べている。日産は、ピックアップ・ベースのPPVを含むより多くの新モデルを生産するために、バンナー・トラート通りの自社工場の拡張を計画している。このほか代替燃料仕様車の投入についても調査していることを明らかにしている。注目しているのは自動車燃料の圧縮天然ガス(CNG)で、CNG仕様のナヴァラや小型セダン「シルフィ」の投入を検討している。E85燃料仕様モデルに関しては、まだE85燃料の市場が育っていないため興味がないとしている。


日付 : 2012年09月10日

By : 週刊タイ経済

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