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バイオ・プラスチック PTTが日米企業と合弁生産 

 PTT社のパイリン・チュチョートターウォン社長兼CEOは、日米のパートナーとの協力によってタイを世界のバイオ・プラスチックの生産ハブにする計画を示している。PTTは、今後4年間で高度技術と環境にやさしい石油会社として認知されることを目指す「ゴー・グリーン」戦略を採用しており、パイリン氏は今後数年で、マプタプット工業団地に原油の代わりに農産物を使うバイオ製油所がお目見えすることになるだろうと述べている。

 パイリン氏は、世界のマーケットがグリーンの方向に動いていると指摘。ちょうどTVがブラウン管から薄型TVに短期間に切り替わったように、プラスチック製品も短期間でバイオプラスチック製品に切り替わるとの見方を示している。PTTはこうした動きを主導するべく、ポリブチレン・サクシネート(PBS)と多乳酸(PLA)生産の2つのバイオプラスチック・プロジェクトを進める考え。

 PBSはPTTと三菱ケミカルが折半出資する合弁会社「PTT・MCCバイオケム」が生産する。工場はマプタプット工業団地に建設中で投資額は1億㌦。年産能力は2万㌧を予定しており、二〇一五年第1四半期の稼動を見込む。製品は8割を輸出し、年間30億バーツの売上を計画している。

 PALはPTTグローバル・ケミカルと米カーネギー傘下のネイチャー・ワークスとの合弁事業を予定している。ネイチャー・ワークスは米国にPLAのプラントを持ち、アジアへの進出機会をうかがっている。タイかマレーシアのどちらかにプラントを設ける考えを表明している。投資額は1億5000万㌦で、年産規模は14万㌧の計画。

 パイリン社長兼CEOは、2つの製品はPTTグループにエンジニアリング・バイオプラスチック製品の競争優位をもたらすほか、顧客ニーズを満たすことになると述べている。PTTグループは傘下のIRPC社を通じて、グリーンABS製品を生産している。



日付 : 2012年09月24日

By : 週刊タイ経済

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