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経営再建中のGスチール 債務リストラは継続中

 熱延鋼板製造のSET上場企業、Gスチールは一一月一五日、一二年第3四半期(七~九月)の最終損益が2億5000万バーツの黒字になったと発表した。前年同期は8億3600万バーツの純損失だった。一~九月期決算は20億バーツの赤字で、前年同期の16億バーツの赤字を上回った。ただ会計監査人は九月期決算報告書に対する意見を表明しておらず、タイ証券取引所(SET)は同日、Gスチール株に取引停止サインを出している。

 Gスチールは過剰債務を抱えて経営再建中で、来年一月には債権者との協議を終えると発表している。債務リストラは、債務免除(ヘアカット)、債務株式化、支払い繰り延べを組み合わせたものを計画しており、有利子負債の70%を圧縮する計画。九月末現在、同社の負債合計は236億バーツに達している。

 Gスチールの荻野龍三取締役は、原料調達のため商業銀行が運転資金およそ16億バーツを融通してくれるほか、取引先からも80億バーツの運転資金を確保できるメドがあるとしている。Gスチールは来年一月に増資も計画しており、13億5000万株の新株を1株0・4バーツで既存株主に割り当てて、5億4000万バーツの資金を調達する予定で、運転資金に当てる。今年八月初めの臨時株主総会では既存株主割当の中間発行増資での24億株の新株発行計画が承認されている。

 またGスチールの子会社で、同じく財務リストラ中のGJスチールの新株を最大285億株取得する計画もある。取締役会ですでに決定しており、一月七日に開く株主総会に諮る予定となっている。引受け価格は1株0・08バーツ。増資が完了すればGJスチールは27億バーツの資金を確保することになる。


日付 : 2012年11月19日

By : 週刊タイ経済

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