タイ工業連盟（ＦＴＩ）自動車部会の一一月二三日の発表によれば、一〇月の自動二輪車生産台数（完成車＋完全ノックダウン部品）は２４万６２９１台となり、前年同月を８８・４９％下回った。完成車の生産台数は２０万２１１８台（２０４・５４％増）、完全ノックダウンの生産は４万４１７３台（３１・３０％減）だった。二輪車生産の前年同月比での大幅増は、前年同月に大洪水の影響で生産が激減していたことによるローベース効果が主因。昨年終わりの大洪水で被災した二輪車工場はなかったものの、サプライチェーンの寸断で、各社が生産休止を余儀なくされた。一二年九月の自動二輪車生産台数（完成車＋完全ノックダウン部品）は２６万３３３４台を記録しており、前月比では生産台数は収縮している。

　一～一〇月合計の自動二輪車生産台数（完成車＋完全ノックダウン部品）は２６５万台２０５４となり、前年同期を０・８５％上回った。完成車の生産台数は２２２万６１６２台（１９・７９％増）、完全ノックダウンの生産は４２万５８９２台（４４・７９％増）だった。

　ＦＴＩ自動車部会のスラポン・パイシットパタナポン広報担当によれば、向こう２か月の自動二輪車メーカー各社の生産計画台数は前年同期と、直近２か月の生産実績を上回る見通し。一二年一一～一二月期の生産計画台数は４２万５７３４台で、直近２か月（九～一〇月）の生産実績の４１万９３９９台を１・５１％上回る。また一一年一一～一二月期の生産実績の１８万４６０９台との比較では１３０・６１％増が見込まれている。前年同期比で大幅増になるのは、ローベース効果が理由となっている。

　一〇月期の自動二輪車輸出台数（完成車＋ＣＫＤ）は７万３５６台で、前年同月比１３・５８％減となった。完成車が２万６１８３台で５２・９９％増となった一方、ＣＫＤは４万４１７３台で３１・３０％減だった。一〇月の輸出額は２８億３６９８万バーツとなり、前年同月を６９・４７％上回った。組立部品の輸出額は１０億３７８８万バーツで、１４・３１％減。交換部品の輸出額は５９４２万バーツで同２６・４４％増だった。二輪車、部品を合わせた輸出額は３９億３４２９万バーツで、前年同月を３４・１７％上回った。

　一～一〇月期の自動二輪車輸出台数（完成車＋ＣＫＤ）は６８万９３８１台で、前年同期比２９・２５％減となった。完成車が２６万３４８９台で２９・７９％増となった一方、ＣＫＤは４２万５８９２台で４４・７９％減だった。一～一〇月の輸出額は２４１億５２４７万バーツとなり、前年同期を７・８２％上回った。組立部品は８９億５３１９万バーツで、２０・４８％減。交換部品は６億３０３７万バーツで同９・５８％増だった。二輪車、部品を合わせた輸出額は３３７億３６０４万バーツで、前年同期を１・４６％下回った。


日付 : 2012年11月26日

By : 週刊タイ経済