インドのウシャ・マーティン社と日本のテザック・ワイヤーロープ社は折半出資で、テザック・ウシャ・ワイヤーロープ社を設立し、パトゥムタニ県ナワナコン工業団地の９・５ライの土地にワイヤーロープの工場を建設する。ウシャ側はタイ現地法人のウシャ・サイアム・スチール・インダストリーズが出資する。新工場はウシャの既存工場に隣接して建設する。ウシャにとってタイで２番目の工場になる。ウシャは一九八四年にタイでの事業を開始している。新工場は月産１０００㌧で、一四年の稼動を目指す。

　ウシャとテザックの両社は３年前から提携協議を進めていたが、一一年終わりの大洪水発生のため、合弁工場の建設は延期を余儀なくされていた。ウシャは、エレベーターや船舶向けのワイヤーロープで技術力と顧客ベースを持つテザックを合弁パートナーに選んだ。新工場では中国製の廉価製品との差別化を図るため、高品質のワイヤーロープを製造し、ハイエンド・ユーザー向けに供給する。二〇一六年のＡＳＥＡＮ経済共同体（ＡＥＣ）発足を見据え、タイを東南アジアの生産拠点として活用することにしている。


日付 : 2012年12月03日

By : 週刊タイ経済