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10月の工業信頼感指数 5か月連続で低下

 タイ工業連盟(FTI)が一一月二三日に発表した一〇月のタイ工業部門信頼感指数(TISI)は93・0ポイントとなり、九月の94・1ポイントから一段と下落した。指数が前月比で下落したのは5か月連続で、中間値の100ポイントを4か月連続で下回った。中間値を割り込んだことは、信頼感が悪化に転じたことを意味する。

 パユンサック・チャートスティポンFTI会長は、原料費や労賃、電力料金の上昇による生産コスト増への懸念が信頼感を悪化させたと説明している。また世界経済の減速も輸出企業の信頼感に影響を及ぼしている。ただし国内消費は引き続き拡大しており、国内受注と国内売上高の指数は前月から上向いている。

 一〇月は受注、売上高、生産量、業績の指標が前月比で低下している。3か月先の信頼感指数は九月期の103・5ポイントから101・8ポイントへと下落した。受注、売上高、生産量、業績の指標が低下している。

 信頼感指数を事業規模別に見ると、小規模企業の一〇月の信頼感指数は84・9ポイントとなり、九月の89・6ポイントを下回り、4か月連続で中間値を割り込んでいる。受注、売上高、生産量、コスト、業績の指標が悪化している。とくに家具、ハーブ、農耕機械などの業種で信頼感が悪化した。3か月先の信頼感は98・4ポイントで、前月の101・3ポイントから悪化に転じた。中規模企業の一〇月の信頼感指数は99・5ポイントで九月の95・8ポイントから改善した。受注、売上高、生産量、コスト、業績の指標が改善している。石油化学、プラスチック、アルミなどの業種の信頼感が改善した。3か月先の信頼感指数は105・6ポイントで前月の105・1ポイントから上向いた。大規模企業の信頼感は93・3ポイントとなり、九月の95・5ポイントから悪化した。受注、売上高、生産量、業績の指標が低下した。鉄鋼、電機・エレクトロニクス、エアコン・冷機などの業種で信頼感が下がった。3か月先の信頼感指数は100・5ポイントで前月の102・9ポイントから低下した。

 国内市場向け中心の工業(輸出比率が50%未満)の信頼感指数は九月の94・9ポイントから95・2ポイントへと上昇したが、信頼感は引き続き悪化している。受注、売上高、生産量、コスト、業績の指数が上昇した。3か月先の指数は前月の103・3ポイントから102・8ポイントに低下した。輸出指向工業(輸出比率50%超)の信頼感指数は83・4ポイントで、九月の90・3ポイントから一段と悪化した。受注、売上高、生産量、業績の指数が低下した。3か月先の信頼感指数は101・8ポイントで、前月の103・9ポイントから低下したが、中間値を上回っている。


日付 : 2012年12月03日

By : 週刊タイ経済

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