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コンブリ・シュガー 三井物産と三井製糖が出資

 三井物産と三井製糖は一二月一八日、タイの製糖会社であるコンブリ・シュガー社に資本参加すると発表した。コンブリ社が実施する第三者割当増資の引受けと新株発行予約権の取得に合意し、関連契約を締結した。三井物産は7億7000万バーツ、三井製糖は3億8000万バーツを出資し、コンブリ社の株式の11・1%、5・6%を保有する予定。

 タイ証券取引所(SET)に上場するコンブリ社は、ナコンラチャシマ県に製造拠点を置き、サトウキビ250~300万トンから年間25~30万トンの砂糖を製造し、高品質の砂糖製品をタイ国内の大手食品・飲料メーカーなどに供給すると同時に、近隣諸国を中心に輸出している。またサトウキビの搾り滓(バガス)を燃料として発電を行ない、自社工場で必要なエネルギーを得るとともに、余剰電力を地方電力公団(PEA)に販売している。

 この契約締結と同時に、三井物産、三井製糖、コンブリ社の3社は戦略提携契約を締結した。三井物産と三井製糖はタイの有力製糖会社であるクムパワピー・シュガー社とカセートポン・シュガー社の主要株主として、これまで約50年にわたりタイでの製糖事業に関わってきた。同事業を通じて培った経験とノウハウを活かし、三井製糖の技術を用いた高品質な精製糖の製造や、三井物産の国際ネットワークによる販売協力などを通じてコンブリ社の成長に貢献し、規模の拡大と強い製糖企業グループの形成を目指す。

 世界の砂糖需要は、新興国の経済成長と人口増加による拡大が見込まれる一方、輸出余力のある国はブラジル、タイ、豪州などに限定されている。タイはブラジルに次ぐ世界第2位の砂糖輸出国である上に、大消費地アジアの中にあるという地理的優位性もあり、砂糖のグローバル貿易の最重要拠点として今後の高成長が期待されている。


日付 : 2012年12月24日

By : 週刊タイ経済

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