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タイ国トヨタ自動車 ゲートウェイ第2工場でエコカー

 タイ国トヨタ自動車の棚田京一社長は一月二一日に開いた年頭記者会見で、チャチュンサオ県ゲートウェイ工業団地に建設中の新工場が一三年第3四半期にも操業を開始することを明らかにした。このゲートウェイ第2工場ではエコカーを生産するもよう。

 新工場の投資額は120億バーツ。一九九六年に操業を開始したゲートウェイの既存工場の敷地内に建設中で、第2工場が操業を開始すれば、ゲートウェイ工場の年産能力は合わせて30万台に達する。トヨタは、過去にピックアップ車派生SUVの「フォーチュナー」を生産していたトヨタ・オートワークス社(旧社名タイ・オートワークス)の生産ラインもこのほど再び立ち上げた。トヨタ・オートワークスのサムットプラカン県サムロンにある工場は二〇一〇年五月より生産を休止していたが、一二年一二月よりワゴン車「ハイエース・コミューター」の生産を開始している。日本から部品を送って組み立てる完全ノックダウン(CKD)による生産で、年間1万8000台を生産する計画。タイでのワゴン車の組み立ては初めて。

 タイ国トヨタの一二年のタイ国内販売台数は51万6086台で、前年比77・9%増。新車市場でのシェアは35・9%を記録した。タイに進出している自動車メーカーの中で、年間の販売台数が50万台に達したのは史上初めて。乗用車の販売台数が22万4816台、前年比62・8%増、市場シェア33・4%、商用車の販売台数が29万1270台で、前年比91・7%増、市場シェア38・1%だった。商用車のうちピックアップ車(PPVを含む)の販売台数は26万9722台で、99・8%増、市場シェア40・5%、PPVを除くピックアップ車の販売台数は23万3393台で、前年比91・5%増、シェア39・4%だった。またトヨタの輸出台数は40万5892台で、前年比61・8%増を記録した。輸出額は1795億7200万バーツ。部品輸出も含めた合計輸出額は2425億9500万バーツに達した。

 棚田社長は、一三年のタイの新車市場について前年比10%減となる120万台になると予測している。乗用車は新車スキーム終了による反動で前年比19・4%減となる54万2300台に、商用車も前年比7・4%減となる70万7700台にとどまると見ている。商用車のうちピックアップ車(PPV含む)の予想販売台数は前年比5・1%減となる63万1900台、PPVを除くピックアップ車は4・3%減の56万7100台と予測している。

 トヨタの一三年の販売見通しは、前年比3・1%減となる50万台。乗用車が11・0%減となる20万台にとどまるが、商用車は同3・0%増となる30万台になると見ている。商用車のうちピックアップ車(PPVを含む)は5・6%増となる28万5000台、PPVを除いたピックアップ車は7・1%増となる25万台を見ている。一方、一三年のトヨタの輸出目標は41万2000台、輸出額は1680億バーツ。部品輸出を含めれば2380億バーツを見込んでいる。

 棚田社長は一三年に新型ヴィオスとエコカーの新モデルの販売を予定していることを明らかにしている。また自動車向けの次世代情報提供サービスのGブックのスマートフォン向けサービス「スマートGブック」もタイで導入することを明らかにした。販売網では、ショールームの数を現在の357か所から400か所に増やす。さらにトヨタ・シュアの中古車販売店も年内に85か所から100か所に増やす。

 タイ国トヨタは昨年に創立50周年を迎えた。棚田社長は今年を、タイ・トヨタにとって次の50年の最初の年になると述べている。トヨタ本社の豊田章男社長は昨年の50周年記念式典で、近い将来にタイでの生産を年間100万台のレベルまで引き上げたいと述べており、棚田社長も100万台を超える増産体制を整えたいとしている。



日付 : 2013年01月28日

By : 週刊タイ経済

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