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日産のテクニカルセンター 現地R&D拡充計画を発表

 日産自動車は二月六日、ASEAN地域における日産の研究開発(R&D)活動促進のため、同地域の研究開発機能である日産テクニカルセンター・サウスイーストアジア(NTCSEA)の拡充計画を発表した。新たな設備の追加や、スタッフの増員により現地の責任範囲を拡大し、同地域の顧客ニーズへの対応力を向上させる。

 NTCSEAの拡充は、ASEAN地域の中期事業計画で発表した日産の成長目標を達成するための基盤となるもので、重要なステップとなる。日産はASEAN地域の戦略的統括会社として日産自動車アジア・パシフィック(NMAP)を設立しており、二〇一一年に同地域でのさらなる成長に向けた6か年の新中期経営計画を発表している。この計画は、二〇一〇年度に15万台だった販売台数を一六年度までに3倍以上となる50万台とし、市場占有率も同年度の6%から15%に引き上げることを目指している。

 NTCSEAの拡充拡充計画では二〇一五年までに、同地域内で販売するモデルについては、現在、日本のグローバルR&Dが担当している初期エンジニアリング以降のすべての開発プロセスをNTCSEAが行うようにする。この機能拡充により、ASEAN地域の顧客に固有のニーズを、より的確に商品に反映させることが可能になる。また二〇一四年半ばまでに総額34億円の投資を行ない、NTCSEAにテスト走行コース、シャシーとエンジンの台上実験を含む実験設備や、新たな事務棟を追加する。このほか二〇一〇年から一六年の間にNTCSEAインドネシア支社の増強を含め、雇用者数を一〇年度比3倍以上となる370人に増員する。現時点のNTCSEAの雇用者数は219人となっている。

 日産の山下光彦研究・開発担当副社長は、ASEAN地域のR&D機能強化は、自社商品の魅力、競争力、品質の向上につながると述べている。日産がこの地域で発展していく過程において、今後増えていく顧客に対してより良いサービスを提供するため、現地のR&D機能を強化することは重要だと考えていると述べている。現在、NTCSEAはASEAN10か国および地域内の6生産拠点の開発を担当している。



日付 : 2013年02月11日

By : 週刊タイ経済

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