日本のローランドDG シンサーコン印刷団地に工場
業務用大型プリンター、3D加工機、カッティングマシーンを開発、生産する日本のローランドDG社は一月三一日、タイに工場を開設し、グランドオープンしたと発表した。同社にとって初の海外拠点。中期的な成長が見込まれている新興国に適した製品の企画、生産ができるようにすることを目的に、タイで生産拠点を設けた。新工場はサムットサーコン県のシンサーコン印刷産業団地に建設した。タイ現地法人のローランド・デジタル・グループ(タイランド)社が経営する。日本国外における生産拠点となると同時に、現地部品の調達ならびに世界への輸出拠点としても重要な役割を担う。
ローランドDGの冨岡昌弘社長は、進出先にタイを選んだ理由として、タイ政府の積極的な企業誘致政策により産業が集積していること、良質なインフラと物流網が整備されていること、熟練労働者がいることなどを挙げている。投資委員会(BOI)の投資優遇措置も、進出を決定した主要な理由の一つ。
冨岡社長によれば、タイに工場を開設する目的は製造・調達機能の複数化にある。タイは一一年に大規模な洪水を経験したが、日本も同年の地震・津波の被害によってサプライチェーンが寸断され、部品調達に大きな影響が出た。日本国内だけでなく、海外にも製造・部品調達機能を設けることは、原価の低減や価格競争力の向上はもちろん、災害リスクを回避するという点においても大きなメリットがある。また最近は若干緩和されつつあるものの、リーマンショック以降急速に進行した円高に対応するため、円以外の通貨での調達による為替リスク回避も狙いの一つになっている。
タイ工場は二〇一二年一月に建設を開始。八月の竣工後、一〇月には量産を開始した。バンコク内外を苦しめた洪水を考慮し、工場の床面を前面道路より190㌢高くするとともに、軟弱地盤から建物を支えるため、全長26㍍のパイルを300本打ち込んだという。約4万平米の土地と工場を合わせた初期投資額は2億バーツ。
日付 : 2013年02月11日
By : 週刊タイ経済
ローランドDGの冨岡昌弘社長は、進出先にタイを選んだ理由として、タイ政府の積極的な企業誘致政策により産業が集積していること、良質なインフラと物流網が整備されていること、熟練労働者がいることなどを挙げている。投資委員会(BOI)の投資優遇措置も、進出を決定した主要な理由の一つ。
冨岡社長によれば、タイに工場を開設する目的は製造・調達機能の複数化にある。タイは一一年に大規模な洪水を経験したが、日本も同年の地震・津波の被害によってサプライチェーンが寸断され、部品調達に大きな影響が出た。日本国内だけでなく、海外にも製造・部品調達機能を設けることは、原価の低減や価格競争力の向上はもちろん、災害リスクを回避するという点においても大きなメリットがある。また最近は若干緩和されつつあるものの、リーマンショック以降急速に進行した円高に対応するため、円以外の通貨での調達による為替リスク回避も狙いの一つになっている。
タイ工場は二〇一二年一月に建設を開始。八月の竣工後、一〇月には量産を開始した。バンコク内外を苦しめた洪水を考慮し、工場の床面を前面道路より190㌢高くするとともに、軟弱地盤から建物を支えるため、全長26㍍のパイルを300本打ち込んだという。約4万平米の土地と工場を合わせた初期投資額は2億バーツ。
日付 : 2013年02月11日
By : 週刊タイ経済