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住友商事/アルストム 大型複合火力発電所を受注

 住友商事は二月四日、アルストム(スイス)、アルストム(タイランド)社とコンソーシアムを組んで、タイ発電公団(EGAT)から同公団が計画している北バンコク複合火力発電所2号機のEPC(設計・調達・建設業務を請負う)契約を受注した。二〇一二年二月に入札が実施され、技術面の評価終了後に価格提示がなされた。住商/アルストム連合は競合4グループ中最低価格を提示し、商務面、技術面の双方で高い評価を受け、発注が決まっている。コンソーシアムの総受注額は約5億ドルで、二〇一六年一月に完工する予定。

 タイでは着実な経済成長を背景に、電力需要は年率4%以上で伸びており、今後も同様の伸びが予想されている。北バンコク2発電所は、ノンタブリ県内にあるEGAT本部の敷地内に建設され、特に成長著しい同エリアへの電力対応に貢献する。天然ガスを燃料とする総出力約850メガワットは、完工すればタイ国内で最大級の供給力を持つ火力発電所となり、約200万人分の電力需要を賄う。高効率のガスタービンを採用し、さらにガスタービンからボイラーで回収した高温の排ガスを蒸気タービンで活用する複合火力発電技術を利用することにより、燃料効率および環境性能に優れたプラントとなる。

 住友商事は水処理設備、変電設備などのプラント関連設備一式の供給ならびにプラント全体の土木・据付工事を担当する。数多くの発電機器の納入実績を持つ世界有数の重電メーカーであるアルストムは、自社製のガスタービン、排熱回収ボイラー、蒸気タービン、発電機などの主要プラントの供給を担当する。

 住友商事は世界各国の電力インフラの整備に積極的に取り組んでおり、タイのEGAT向けでは〇七年に受注し、二〇一〇年に完工させた北バンコク複合火力発電所1号機に続く大型火力発電所の受注となる。北バンコク2発電所の受注・完成により、さらにタイ電力市場でのプレゼンスを高め、今後も多くの新規発電所建設が計画されているタイをはじめ、全世界の市場において電力インフラ関連のビジネスを拡大していく考え。



日付 : 2013年02月18日

By : 週刊タイ経済

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