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住友商事/セントラル/サハ テレビ通販会社を設立

 住友商事とグループ会社のジュピター・ショップ・チャンネル社は、タイのICCインターナショナル社、セントラル百貨店と合弁でテレビ通販会社「ショップ・グローバル(タイランド)」を設立した。今年六月より、日本、タイおよび世界各国の魅力的な商品を紹介するテレビ通販番組を1日24時間、年間を通してタイ国内で放映し、将来的には衛星放送を中心に24時間生放送を目指す。通販番組はPSIの衛星TVのCバンド、チャンネル62で放映される。

 住友商事は日本のテレビ通販業界トップのジュピター・ショップ・チャンネル社を一九九六年の同社創業以来運営しており、これまで蓄積した24時間生放送テレビ通販事業のノウハウを活かして、アジア各国で同事業を展開することを検討してきた。パートナーとなるICC、セントラルとは昨年八月より事業開始に向けた準備を進め、このたび合弁で合意し、海外事業の第一弾をタイで展開することになった。ショップ・グローバルの社長兼CEOは住友商事から派遣し、ジュピター・ショップ・チャンネル社からも番組制作・商品調達など専門的なスキルを備えた社員を複数派遣して、新会社の経営をリードしていく。

 この事業のパートナーのICCは、大手サプライヤーのサハ・グループの中核を担う消費財卸企業。セントラル百貨店は、セントラル・グループの小売事業の中核を担う百貨店を運営している。両社が成長著しいタイの消費市場について幅広い知識と経験を有していることから最適なパートナーと見ている。タイの2社と住友商事グループの事業経験を活用し、ショップ・グローバルは5年後に売上高30億バーツを達成し、タイにおける国内最大級のテレビ通販事業者となることを目指す。住友商事グループは、日本のテレビ通販市場で最大手のジュピター・ショップ・チャンネルが有する24時間生放送テレビ通販事業オペレーション・ノウハウを提供し、ICCは流通グループとしての知見を活かした高品質・高付加価値商品の供給、商品選定への助言、テレビ通販事業に必要なオペレーション施設・設備を提供する。セントラルは、タイ国内小売グループとしての知見を活かした高品質・高付加価値商品選定への助言、同グループとして65年以上のタイでの小売事業を通じて築き上げた信頼性・ノウハウを提供する。

 合弁新会社、ショップ・グローバル・タイの登録資本金は6億バーツ。タイにおけるマルチメディア小売事業の展開が設立目的で、社長兼CEOにはジュピター・ショップ・チャンネル社の元社長で、元住友商事常務執行役員の大橋茂氏が就任する。株主構成は住友商事グループ(ジュピター・ショップ・チャンネルを含む)が40%、ICCが30%、セントラルが30%。主に、宝飾品、化粧品、電化製品、服飾雑貨、食品などの高級品を扱う。またジュピター・ショップ・チャンネルでのベストセラー商品、ICC、セントラルより紹介を受けてジュピター・ショップ・チャンネルが厳選するタイ産品、その他世界各国からの輸入品なども扱う。放送に使用するスタジオは現在建設中で、キャストについてはジュピター・ショップ・チャンネルの現役キャストによる研修などを通じ、タイ人キャストを育成中。物流倉庫はセントラル・グループの倉庫を含む3拠点を使い分けることを想定し、選定中となっている。

 住友商事はベトナム、マレーシア、インドネシア、台湾、中国でのTV通販事業の準備調査を実施している。セントラル百貨店のユワディ・ヂラティワット社長は、ライフスタイルの変化と技術の進歩はTV通販ビジネスに追い風になっていると述べている。またICCのブンキアット・チョークワタナー社長は数年前から関心があったことを明らかにするとともに、衛星TVビジネスの隆盛から成長が約束されていると述べている。



日付 : 2013年03月11日

By : 週刊タイ経済

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