電通は、タイ子会社の電通プラスを通じて、企業や商品の戦略ブランディングに強みを持つコンサルティング会社のブランド・スケープ社を四月三〇日付けで買収したと発表した。電通プラスはブランド・スケープ社のすべてのクライアントや従業員、その他資産を引き継ぐことになる。買収の狙いは、東南アジア地域の有力な広告市場の一つであるタイでの事業基盤を拡大し、サービスの提供能力を強化していくことにある。電通は一九七四年に電通タイランドを設立したのに次いで、〇三年に電通プラスを設立している。

　今回の買収により、クライアントのニーズが高いブランド・コンサルティング領域のサービスが電通プラスの新たなサービスとして加わることになる。電通プラスの強みであるコミュニケーション・デザイン領域と融合させることで、サービスに新たな付加価値を生み出し、クライアントにより高度な広告コミュニケーション・サービスを提供することが可能になる。今後、サービスの開発・提供は電通プラス内に新設するブランドスケープ部門が推進していくことになる。この部署を統括するのはタイでブランド領域のビジネスを長きにわたり牽引してきたブランドスケープ社の社長が、電通プラスの会長という立場で当たる。


日付 : 2013年05月06日

By : 週刊タイ経済