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新車スキームで中古車価格下落 車ローン大手が評価価格調整

 自動車ハイヤーパーチェス・ローン大手のTISCO銀行は、中古車の評価価格の調整を始めた。初めての新車購入に対する税還付政策の実施で、中古車の需要が低迷し、中古車の相場が値崩れしていることによるリスク管理の一環。評価価格の下方修正は、貸付額の低下をもたらすものと見られる。

 TISCO銀行を傘下に置く金融持ち株会社、TISCOファイナンシャル・グループ社のオラヌット・アピサックシリクンCEOは、新車ローンよりも中古車ローンについて心配していることを明らかにしている。今年第1四半期に、TISCO銀行の自動車ローンの不良債権は全体のおよそ1・5%。TISCOの自動車ローンのポートフォリオは合計で1760億バーツで、自動車ローン市場では4位につけている。

 三月末現在、843億バーツの自動車ローンの債権残高を有するカシコン・リース社は今年、中古車ローンの市場にも新規参入する計画。資産の質を管理するため、「トヨタ・シュア」、「シェビーOK」、「ベンツ・プルーブン」などの自動車メーカーが保証する中古車の取り扱い業者と提携してローンを提供することにしている。カシコン・リースの自動車ローンの不良債権比率は第1四半期末時点で0・97%となっている。

 自動車ローン最大手のタナチャート銀行は今年、新車ローンと中古車ローンで8~10%の貸付残高の伸びを見込んでいる。同行の自動車ローンのポートフォリオは4120億バーツ。同行のアヌチャート・ディープラサート上級取締役は、通常、中古車の価格は1年で10%値下がりするが、初めての新車購入に対する税還付政策による強い新車需要のため昨年から中古車の需要は細っており、価格の下落幅が大きくなっていると説明している。同政策に基づく予約台数は約125万台に達している。予約期間は一二年末に満了したが、予約車両の納車は今年上半期を通じて続く見通しとなっている。


日付 : 2013年05月13日

By : 週刊タイ経済

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