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4月の工業生産指数 前年同月比3・8%減に

 工業省工業経済事務局(OIE)が五月二八日に発表した一三年四月の工業生産指数(MPI)伸び率は、前年同期比3・8%減となった。ハード・ディスク・ドライブ、衣料、水産加工品、電子部品など輸出比率が60%を超える輸出指向の工業の生産が落ち込んだことが響いている。また今年の四月の営業日数が前年よりも少なかったことや、ミャンマーからの天然ガスの供給停止による電力危機を防止するための生産調整が行なわれたことも工業生産の収縮につながった。

 ウィトゥーン・シマチョークディ工業省次官が明らかにしたところによれば、一三年四月の工業生産指数は159・16ポイントとなり、前年同月の165・51ポイントから3・8%低下した。工業生産のマイナス成長は3か月ぶり。設備稼働率は60・28%となっている。
 自動車工業の生産は四月に前年同月比17・53%増となった。自動車各社が初めての新車購入に対する税還付スキームの顧客への納車を急ぐために生産強化したことが寄与している。また年初からの各社の販促キャンペーンも販売を刺激している。

 ハード・ディスク・ドライブ工業の生産は前年同月比で17・12%減となった。一部のメーカーが工場を閉鎖し、機械をシンガポールに再配置したことが理由。集積回路・エレクトロニクス部品の生産は前年同月比で5・48%収縮した。貿易相手国の景気の減速が理由。半導体工業会(SIA)は、世界の電子部品の売上高が一三年第1四半期に前年同期比0・9%増となったことを明らかにしている。

 エアコン工業の生産は前年同月比で2・87%増となった。猛暑と不動産業の成長で国内のエアコン需要が伸びたほか、海外需要も拡大した。水産加工品の生産は23・71%減となった。冷凍エビの生産が落ち込んだことによるもので、原料エビの供給不足が響いている。衣料工業の生産は前年同月比13・96%減となった。米欧日の主要市場からの引き合いが細ったことと、タイのメーカーの海外移転が理由となっている。



日付 : 2013年06月03日

By : 週刊タイ経済

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