東芝キャリア（タイランド）社がパトゥムタニ県バンカディ工業団地に２０億バーツを投じて建設したエアコン第２工場がこのほど完成した。東芝はタイをエアコンの輸出生産拠点とする方針で、一一年の大洪水で冠水した第１工場に隣接する自社敷地に新工場を設けた。

　五月一七日に開いたオープニング式には東芝タイランドのコープカーン・ワタナウォランクン会長、東芝キャリア（タイ）の小坂明生社長ら関係者が出席した。小坂社長は、すでに約９０モデルの生産が日本から新工場に再配置されていることを明らかにしており、最終的に２５０以上の新モデルが作られることになるとしている。二〇一五年終わりにはタイでの東芝のエアコン生産能力は年間２６５万台に達する見通しで、日本を上回る拠点になる。内訳はルームエアコンが２００万台、業務用モデルが６５万台。新工場では９００人を新規雇用する。

　小坂社長によれば、第１工場は二〇一一年の大洪水で甚大な被害を受けたものの、タイが強固なサプライチェーンを有し、インフラも整い、税制優遇も受けられることから、東芝キャリアは第２工場に投資することを決定した。タイで生産される東芝のエアコンの約９５％が輸出されており、輸出先は１２１か国に上る。



日付 : 2013年06月03日

By : 週刊タイ経済