3500億バーツの洪水対策 落札業者発表は18日に延期
治水・洪水管理委員会は六月五日、3500億バーツの洪水対策プロジェクトの入札結果を六月一八日に開かれる定例閣議に諮ることを明らかにした。応札グループの事業提案を審査する小委員会を率いるトントーン・チャントランス氏は、すでに技術審査が終了し、一〇~一二日にかけて価格協議に入ることを明らかにしている。消息筋によれば、同委は落札業者の名簿を四日の閣議にも提出する予定でいたが、膨大な書類の精査に時間がかかっているという。このため一一日の閣議にも間に合わず、内閣への提出は一八日にずれ込むとした。同委を統括するプロートプラソップ・スラサワディ副首相は、落札業者決定の遅延はプロジェクト実施の遅延にはつながらないと述べている。
一方、経済界が設立したタイ反汚職連合のプラモン・スティウォン会長は、この洪水対策プロジェクトについて、透明性を保証するために落札業者との契約調印前に詳細を明らかにするよう政府に求めている。タイ商業会議所の元会頭でもあるプラモン会長は、このプロジェクトは最終的な段階に達しておらず、まだ汚職の可能性があると指摘。プロジェクト契約の詳細を公開してほしいと述べている。
タイ反汚職連合は、この治水対策プロジェクトと2兆バーツの運輸インフラ投資の汚職防止のためのキャンペーンを開始することを明らかにしている。タイ工業連盟(FTI)のジェーン・ナムチャイシリ副会長は、反汚職連合がこのほど主催したセミナーで、過去の過ちを繰り返さないためにも民間部門が契約調印前に治水計画の事業者選考過程をチェックするのは重要なことだと述べている。ジェーン副会長はさらに、プロジェクトの環境アセスメントと健康アセスメントが完了するまでは契約に署名すべきではなく、環境と健康面で問題の多い契約に政府が署名した過去の例を繰り返すべきではないとしている。
このセミナーには多くのエンジニアが出席したが、治水・洪水管理委員会の委員長を務めるプロートプラソップ副首相は、日程の都合がつかないことを理由に欠席した。このためFTIと反汚職連合は、このセミナーの結果と民間部門の提案を六月九日にカムペンペット県で開催される官民合同委員会の会合に提出することにしている。
治水・洪水管理委員会のアピチャート・アヌクンアムパイ委員長は二七日、洪水対策プロジェクトの9つのモジュール全てで落札業者が選ばれたことを明らかにしている。今後、金額の交渉に入り、最終的な価格は六月一一日までに閣議に報告されることになっている。最終技術審査をパスした応札グループの名前は、陳情回避のため非公開とした。
タイ・エンジニアリング研究所のスワット・チャオプリチャー所長は、反汚職連合のセミナーで、時間枠を設けてあわただしく実施するよりは、時間をかけても国益第一に最善の選択をするべきだと主張している。また政府は発注者のみを信頼すべきではなく、環境・健康アセスメントの実施を経て、より公衆な参加度を高めるべきだとした。さらに技術審査に関わったとされる50人の委員の名簿も公表するよう要求した。
スーブ・ナカサティアン財団のサシン・チャラームラープ事務局長は、環境・健康アセスメントについてのチェック&バランスの欠如に懸念を表明している。治水・洪水管理委員会の委員長を務めるプロートプラソップ副首相が、国家保健委員会の委員長でもあることがその理由。このことは同副首相が報告を提出し、それを承認することを意味するとした。
日付 : 2013年06月10日
By : 週刊タイ経済
一方、経済界が設立したタイ反汚職連合のプラモン・スティウォン会長は、この洪水対策プロジェクトについて、透明性を保証するために落札業者との契約調印前に詳細を明らかにするよう政府に求めている。タイ商業会議所の元会頭でもあるプラモン会長は、このプロジェクトは最終的な段階に達しておらず、まだ汚職の可能性があると指摘。プロジェクト契約の詳細を公開してほしいと述べている。
タイ反汚職連合は、この治水対策プロジェクトと2兆バーツの運輸インフラ投資の汚職防止のためのキャンペーンを開始することを明らかにしている。タイ工業連盟(FTI)のジェーン・ナムチャイシリ副会長は、反汚職連合がこのほど主催したセミナーで、過去の過ちを繰り返さないためにも民間部門が契約調印前に治水計画の事業者選考過程をチェックするのは重要なことだと述べている。ジェーン副会長はさらに、プロジェクトの環境アセスメントと健康アセスメントが完了するまでは契約に署名すべきではなく、環境と健康面で問題の多い契約に政府が署名した過去の例を繰り返すべきではないとしている。
このセミナーには多くのエンジニアが出席したが、治水・洪水管理委員会の委員長を務めるプロートプラソップ副首相は、日程の都合がつかないことを理由に欠席した。このためFTIと反汚職連合は、このセミナーの結果と民間部門の提案を六月九日にカムペンペット県で開催される官民合同委員会の会合に提出することにしている。
治水・洪水管理委員会のアピチャート・アヌクンアムパイ委員長は二七日、洪水対策プロジェクトの9つのモジュール全てで落札業者が選ばれたことを明らかにしている。今後、金額の交渉に入り、最終的な価格は六月一一日までに閣議に報告されることになっている。最終技術審査をパスした応札グループの名前は、陳情回避のため非公開とした。
タイ・エンジニアリング研究所のスワット・チャオプリチャー所長は、反汚職連合のセミナーで、時間枠を設けてあわただしく実施するよりは、時間をかけても国益第一に最善の選択をするべきだと主張している。また政府は発注者のみを信頼すべきではなく、環境・健康アセスメントの実施を経て、より公衆な参加度を高めるべきだとした。さらに技術審査に関わったとされる50人の委員の名簿も公表するよう要求した。
スーブ・ナカサティアン財団のサシン・チャラームラープ事務局長は、環境・健康アセスメントについてのチェック&バランスの欠如に懸念を表明している。治水・洪水管理委員会の委員長を務めるプロートプラソップ副首相が、国家保健委員会の委員長でもあることがその理由。このことは同副首相が報告を提出し、それを承認することを意味するとした。
日付 : 2013年06月10日
By : 週刊タイ経済