日本政府は六月一一日、観光立国推進閣僚会議において、今夏からのタイ、マレーシア向けの査証免除、ベトナム、フィリピン向けの数次査証、インドネシアの数次査証に関する滞在期間延長を決定した。タイに関しては、昨年六月のタイ人観光客向けの数次査証の導入に続く緩和（撤廃）になる。日本政府観光局（ＪＮＴＯ）バンコク事務所の益田浩所長は、好調に推移している訪日タイ人数の更なる増加に大いに貢献するとのコメントを寄せている。

　在タイ日本国大使館の同日の発表によれば、現在、査証免除を今夏までに開始できるよう最終的な準備を行なっているところ。査証免除の開始時期、免除の内容（滞在期間）が決定され次第、改めて発表するとしている。

　タイ旅行代理店協会（ＴＴＡＡ）のチャムノン・インタロート副会長は、査証免除により日本ツアーは少なくとも２、３割増しになると見ている。昨年の訪日タイ人数は約３０万人。今年は４０～５０万人に増えると期待されている。査証手数料は１６５０バーツかかっていたため、パックツアー料金も２０００バーツ程度安くすることができる。日本ツアーの平均的な値段は４泊５日で４～５万バーツ。

　スラポン・トーウィチャックチャイクン副首相兼外相は一三日、日本政府による査証免除で不法就労のために日本を訪れるタイ人が増える恐れがあるとした。ニュージーランドがタイ人に対する観光ビザの免除措置を実施した際に、違法に同国で水商売に従事するタイ人女性が急増した結果、査証免除措置が撤回になったケースを指摘している。


日付 : 2013年06月17日

By : 週刊タイ経済