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明治安田生命保険 タイ生命との戦略的提携を発表

 明治安田生命保険は七月二六日、タイ生命保険との戦略提携を正式発表した。タイ生命に15%の資本参加を行なうことで合意した。これにともない明治安田生命はタイ生命に取締役を派遣する。出資後、タイ生命は明治安田の関連会社(持分法適用会社)となる予定。

 明治安田生命は、タイにおける生命保険の普及が日本と比較して低く、今後さらに市場が拡大すると判断している。ASEANにおいてタイは第4位の人口を有し、堅調な経済成長を遂げている。潜在的な保険購入層である中間所得層人口は今後、飛躍的に増加することが予想されている。

 タイ生命は一九四二年の設立以来70年以上の歴史があり、タイ人によるタイ人のための保険会社としてのアイデンティティをアピールすることで高いブランド力を誇る大手生命保険会社。多様な顧客ニーズに対応する保障性商品、年金、各種特約や団体保険などの幅広い商品ラインアップを揃え、タイ有数の規模を誇る保険代理店網や提携有力銀行を通じて、タイ全土で保険サービスを提供している。明治安田生命は、戦略的パートナーとしてタイ生命への取締役派遣に加え、職員派遣を行なう。タイ生命のブランド力、販売ネットワークなどと、明治安田の商品開発、販売管理手法などを組み合わせることで、より高品質の保険サービスの提供を目指す。またASEAN域内における共同事業展開の可能性も追求していく。

 タイ生命との戦略提携は、米国、中国、インドネシア、ポーランドに続く明治安田生命の海外保険事業展開の一つ。今後も海外保険事業への取組みを強化・推進していくことにしている。

 タイ生命の筆頭株主であるチャイヤワン家出身のチャイ・チャイヤワン社長は、明治安田生命との提携はタイ生命の成長とASEAN域内での市場確保につながると述べている。タイ生命保険協会の今年第1四半期末時点のデータによれば、タイ生命は保険料収入で11・1%のシェアを持つ。昨年までは業界2位、民族資本で首位だったが、直近のランキングは4位に落ちている。チャイ社長は、ASEAN経済共同体(AEC)の発足で、保険事業の競争環境は一変すると指摘、競争力強化のためにも明治安田生命との提携を決断したとしている。タイ生命の昨年末時点の資産合計は2020億バーツ。


日付 : 2013年08月05日

By : 週刊タイ経済

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