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カノーム発電所建設 三菱重工が受注

 三菱重工業は、タイの独立系発電事業者(IPP)であるエレクトリシティ・ジェネレーティング社(EGCO)のナコンシタマラート県カノーム発電所建設プロジェクトをフルターンキー契約で受注し、併せて、長期メンテナンス契約も締結したと発表した。出力488・5メガワットが2系列で、合計出力は977メガワットのガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電所。
 
 カノームGTCC発電所は、EGCOの現業子会社であるカノーム・エレクトリシティ・ジェネレーティング社がタイの電源開発計画に基づき、ナコンシタマラート県カノーム郡に建設するもので、運転開始後は、長期売電契約に基づきタイ発電公団(EGAT)に電力を供給する。

 今回のGTCC発電設備はガス焚きおよび軽油焚きに対応するデュアル燃料仕様で、M701F5形ガスタービン2基、蒸気タービン2基、発電機2基などで構成される。このうち、三菱重工はガスタービン、蒸気タービンなどを製作・供給し、発電機は三菱電機が手掛ける。また、土建・据付工事はタイの建設会社であるシノタイ・エンジニアリング&コンストラクション社(STC)が担当する。取扱商社は三菱商事となっている。三菱重工は運転開始後、長期メンテナンス契約に基づいてGTCC発電設備の保守・管理を支援する。
 
 EGCOは一九九二年にEGATの一部が民営化されて発足した大手IPPで、主要な株主としてEGATならびに、東京電力と三菱商事の折半出資会社であるTEPDIAジェネレーティングBV社が出資している。GTCC発電は、ガスタービンでの発電に加え、その高温排ガスを利用して蒸気タービンでも発電ができる高効率発電システムで、化石燃料の有効利用と環境負荷低減の両面から、世界的に需要が高まっている。三菱重工はGTCC発電設備を国内外で多数納入し、技術・実績両面で広く市場の信頼を獲得している。今回の受注を弾みとして、エネルギーの有効利用とCO2の排出削減に貢献するGTCC発電設備の受注活動を展開していく考え。



日付 : 2013年09月02日

By : 週刊タイ経済

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