12月の工業生産指数 前年同月比で6・1%減
工業省工業経済事務局が一月二八日に発表した一三年一二月の工業生産指数(MPI)は、前年同月比で6・1%減となった。前年同月比でのマイナス成長は9か月連続。ただし2桁減となった一一月に比べると収縮幅は縮小した。設備稼働率は60・14%にとどまり、前月の63・07%から低下した。一三年通年のMPIは前年同期比で3・2%収縮した。世界経済の回復の遅れと主要貿易相手国経済の減速、国内消費の鈍化が主因で、特に自動車生産は国内市場の収縮と前年の数値が高いハイベース効果からマイナス成長となっている。
ウィトゥーン・シマチョークディ工業省次官によれば、工業生産指数は一三年第4四半期(一〇~一二月)に7・1%減となった。四半期平均の設備稼働率は62・20%。輸出の収縮と国内消費の減速が響いている。ソムチャーイ・ハーンヒラン事務局長が明らかにしたところによれば、一二月のMPIは前年同月比6・1%減、通年では3・2%減。一三年通年平均の設備稼働率は64・38%だった。自動車、ハード・ディスク・ドライブ、冷凍水産品・缶詰の生産の落ち込みが響いている。
自動車工業は一三年の生産が前年比で0・13%増となった。オセアニア、中東、アフリカ、欧州、中南米向け輸出が伸びていることが生産を支えている。輸出は9・25%増を記録している。しかし国内販売は6・98%減となった。二〇一四年の見通しについては、生産台数は前年比1・75%増となる250万台が見込まれている。国内販売が125万台、輸出が125万台の見積もりで、それぞれ前年比5・74%減、11・51%増と予測されている。
電機・エレクトロニクス工業は、一~一二月の生産指数が5・70%減となった。エレクトロニクス工業の生産が6・22%減少したことが響いている。世界的にデスクトップ/ノート・パソコンの需要が伸び悩み、主力のHDDの生産が落ち込んだ。電機工業の生産は3・31%減となった。家電品の生産減による。一四年に生産は1~3%増に上向くものと予測されている。
鉄鋼業に関しては、一三年の国内鉄鋼消費量は前年比で3・90%増となった。しかし生産は3・70%減少した。下半期に建設業、電機工業、機械工業などの関連工業の生産が落ち込んだことが響いた。一四年の鉄鋼生産量は3・6%増と予測されている。国内需要は景気動向に左右されそう。政治対立の長期化で、政府の運輸インフラ開発プロジェクトの先行きが不透明になっている上、鉄鋼を需要する関連工業の見通しも不透明になっている。
繊維・衣料工業に関しては、一三年は生産、国内出荷、輸出のいずれも拡大した。ただし布地は中国からの安価な商品の流入の影響を受けた。また既製服は米欧の景気の影響を受けた。一四年の繊維、布地の生産は拡大しそう。ASEANや日本からの需要が期待できる。一方、既製服の生産は一三年並みの伸びにとどまる見通し。
食品工業の一三年の生産は前年同期比0・1%減となった。輸出は6・2%減となった。エビの生産減と米欧など輸入国の景気減速の影響を受けた。一四年に関しては1~2%増が見込まれている。
工業省工業経済事務局は、一四年の工業部門のGDP成長率は3・0~4・0%増、工業生産指数は1・5~2・5%増になると予測している。ただしソムチャーイ事務局長によれば、この見通しは政治不安が向こう3か月以内に治まることを前提としたもの。
日付 : 2014年02月03日
By : 週刊タイ経済
ウィトゥーン・シマチョークディ工業省次官によれば、工業生産指数は一三年第4四半期(一〇~一二月)に7・1%減となった。四半期平均の設備稼働率は62・20%。輸出の収縮と国内消費の減速が響いている。ソムチャーイ・ハーンヒラン事務局長が明らかにしたところによれば、一二月のMPIは前年同月比6・1%減、通年では3・2%減。一三年通年平均の設備稼働率は64・38%だった。自動車、ハード・ディスク・ドライブ、冷凍水産品・缶詰の生産の落ち込みが響いている。
自動車工業は一三年の生産が前年比で0・13%増となった。オセアニア、中東、アフリカ、欧州、中南米向け輸出が伸びていることが生産を支えている。輸出は9・25%増を記録している。しかし国内販売は6・98%減となった。二〇一四年の見通しについては、生産台数は前年比1・75%増となる250万台が見込まれている。国内販売が125万台、輸出が125万台の見積もりで、それぞれ前年比5・74%減、11・51%増と予測されている。
電機・エレクトロニクス工業は、一~一二月の生産指数が5・70%減となった。エレクトロニクス工業の生産が6・22%減少したことが響いている。世界的にデスクトップ/ノート・パソコンの需要が伸び悩み、主力のHDDの生産が落ち込んだ。電機工業の生産は3・31%減となった。家電品の生産減による。一四年に生産は1~3%増に上向くものと予測されている。
鉄鋼業に関しては、一三年の国内鉄鋼消費量は前年比で3・90%増となった。しかし生産は3・70%減少した。下半期に建設業、電機工業、機械工業などの関連工業の生産が落ち込んだことが響いた。一四年の鉄鋼生産量は3・6%増と予測されている。国内需要は景気動向に左右されそう。政治対立の長期化で、政府の運輸インフラ開発プロジェクトの先行きが不透明になっている上、鉄鋼を需要する関連工業の見通しも不透明になっている。
繊維・衣料工業に関しては、一三年は生産、国内出荷、輸出のいずれも拡大した。ただし布地は中国からの安価な商品の流入の影響を受けた。また既製服は米欧の景気の影響を受けた。一四年の繊維、布地の生産は拡大しそう。ASEANや日本からの需要が期待できる。一方、既製服の生産は一三年並みの伸びにとどまる見通し。
食品工業の一三年の生産は前年同期比0・1%減となった。輸出は6・2%減となった。エビの生産減と米欧など輸入国の景気減速の影響を受けた。一四年に関しては1~2%増が見込まれている。
工業省工業経済事務局は、一四年の工業部門のGDP成長率は3・0~4・0%増、工業生産指数は1・5~2・5%増になると予測している。ただしソムチャーイ事務局長によれば、この見通しは政治不安が向こう3か月以内に治まることを前提としたもの。
日付 : 2014年02月03日
By : 週刊タイ経済