エコカー2プロジェクト 日系6社含む10社が投資申請
投資委員会(BOI)のウドム・ウォンウィワットチャイ事務局長は四月一日、前日に申請締め切りを迎えた第2弾のエコカー生産プロジェクトで自動車メーカー10社の申請があったことを明らかにした。10社合計の投資予定額は1388億8900万バーツに達する。第1次のエコカー・プロジェクトに加わった日産、三菱、ホンダ、スズキ、トヨタの5社が第2次プロジェクトにも加わるほか、新規に自動車メーカー5社が申請した。10社の申請年産能力を合計すると158万1000台に達する。
ウドム事務局長によれば、既存5社合計の投資予定額は520億7900万バーツで、年産能力は82万8000台。新規申請5社合計の投資予定額は868億1000万バーツで、年産能力は75万3000台。既存エコカー・プロジェクト参加企業の場合、エコカー2プロジェクトでの最低投資額は50億バーツ、新規の事業者は最低65億バーツとなっている。ウドム事務局長は、第2次エコカー・プロジェクトが予想以上に大きな関心を引き付けたとし、このことは、グローバルな自動車メーカーが生産ベースとしてのタイに信頼を寄せていることを反映していると述べている。エコカー計画への自動車メーカーの投資は、特に自動車部品製造などのタイのサポーティング・インダストリーの開発にも役立つとしている。
ウドム事務局長は、各社の提案がBOIの定める要件に従ったものかどうか詳細を審査すると述べている。その後、BOIの委員が任命されるのを待って本会議に諮ることになると説明している。
ウドム事務局長は新規の5社の名前を明らかにしていないが、国内報道などからはGM、フォード、マツダ、フォルクスワーゲン(VW)、SAIC・CPが申請したものと見られる。フォード・タイのユコントーン・ウサットコーシンMDはこれより前、エコカー市場は多くの可能性を持っていると述べていた。またゼネラル・モーターズ・タイランドのマーコス・パーティ社長は、タイでの「シボレー」ブランドの新型車開発の計画がエコカー・プログラムの目的ともよく合致すると述べ、エコカー・プロジェクト参加を公言していた。同社長は、ラヨン工場を輸出拠点とするしたGMのコミットメントは揺るがないとしている。また投資決定は長期のビジョンと機会に基づいてなされると述べ、短期的な政治混乱に左右されないと述べている。
欧州最大の自動車メーカーであるVWは、タイに生産拠点を持たないため、エコカー2プロジェクトに参加する場合、組立プラントの建設から着手することになる。最初のエコカー・プロジェクトでは、タイに四輪の生産拠点がなかったスズキが参入し、ラヨン県に組立工場を設けている。VWがエコカー2で投資奨励認可を受ければ、タイは有力メーカーの工場進出での投資誘致に成功することになる。VWは東南アジア市場では出遅れているが、成長の余地が大きいと評価している。
タイ工業連盟(FTI)自動車部会のスポークスマンは、エコカー2プロジェクトに参加意思を表明した自動車メーカーが10社にも上ったことはよいシグナルだと述べている。エコカーはすでにタイの自動車輸出全体の14%を占めるに至っている。
第2弾のエコカー・プロジェクトでは、省エネ、環境、安全面での仕様が規定されている。燃費効率は100㎞走行につき4・3リットル以下、ユーロ4レベルの排気基準に従わなければならず、二酸化炭素排出量は1㎞走行につき100グラム以下でなければならない。また安全面ではエレクトロニック・スタビリティ・コントロール(ESC)システムが搭載されたアンチロック・ブレーキング・システム(ABS)の標準装備などが要求される。
投資奨励が認可されると8年間の法人税と機械輸入関税が免除される。またエコカー2の物品税率は14%で、E85燃料に対応する場合には12%に下がることになっている。
ウドム事務局長は、エコカー2プロジェクトにより、二〇一七年までにタイの自動車生産台数は年間300万台を達成できると述べている。ただ自動車業界では、申請した10社がすべてエコカー2を生産する可能性は小さいと見ている。後日に撤回した場合に罰則などはないため、申請後に計画を見直すことは可能。認可を受けた自動車メーカーは4年以内に年間10万台の生産を実現しなければならず、一部のメーカーは計画を撤回する可能性がある。
日付 : 2014年04月07日
By : 週刊タイ経済
ウドム事務局長によれば、既存5社合計の投資予定額は520億7900万バーツで、年産能力は82万8000台。新規申請5社合計の投資予定額は868億1000万バーツで、年産能力は75万3000台。既存エコカー・プロジェクト参加企業の場合、エコカー2プロジェクトでの最低投資額は50億バーツ、新規の事業者は最低65億バーツとなっている。ウドム事務局長は、第2次エコカー・プロジェクトが予想以上に大きな関心を引き付けたとし、このことは、グローバルな自動車メーカーが生産ベースとしてのタイに信頼を寄せていることを反映していると述べている。エコカー計画への自動車メーカーの投資は、特に自動車部品製造などのタイのサポーティング・インダストリーの開発にも役立つとしている。
ウドム事務局長は、各社の提案がBOIの定める要件に従ったものかどうか詳細を審査すると述べている。その後、BOIの委員が任命されるのを待って本会議に諮ることになると説明している。
ウドム事務局長は新規の5社の名前を明らかにしていないが、国内報道などからはGM、フォード、マツダ、フォルクスワーゲン(VW)、SAIC・CPが申請したものと見られる。フォード・タイのユコントーン・ウサットコーシンMDはこれより前、エコカー市場は多くの可能性を持っていると述べていた。またゼネラル・モーターズ・タイランドのマーコス・パーティ社長は、タイでの「シボレー」ブランドの新型車開発の計画がエコカー・プログラムの目的ともよく合致すると述べ、エコカー・プロジェクト参加を公言していた。同社長は、ラヨン工場を輸出拠点とするしたGMのコミットメントは揺るがないとしている。また投資決定は長期のビジョンと機会に基づいてなされると述べ、短期的な政治混乱に左右されないと述べている。
欧州最大の自動車メーカーであるVWは、タイに生産拠点を持たないため、エコカー2プロジェクトに参加する場合、組立プラントの建設から着手することになる。最初のエコカー・プロジェクトでは、タイに四輪の生産拠点がなかったスズキが参入し、ラヨン県に組立工場を設けている。VWがエコカー2で投資奨励認可を受ければ、タイは有力メーカーの工場進出での投資誘致に成功することになる。VWは東南アジア市場では出遅れているが、成長の余地が大きいと評価している。
タイ工業連盟(FTI)自動車部会のスポークスマンは、エコカー2プロジェクトに参加意思を表明した自動車メーカーが10社にも上ったことはよいシグナルだと述べている。エコカーはすでにタイの自動車輸出全体の14%を占めるに至っている。
第2弾のエコカー・プロジェクトでは、省エネ、環境、安全面での仕様が規定されている。燃費効率は100㎞走行につき4・3リットル以下、ユーロ4レベルの排気基準に従わなければならず、二酸化炭素排出量は1㎞走行につき100グラム以下でなければならない。また安全面ではエレクトロニック・スタビリティ・コントロール(ESC)システムが搭載されたアンチロック・ブレーキング・システム(ABS)の標準装備などが要求される。
投資奨励が認可されると8年間の法人税と機械輸入関税が免除される。またエコカー2の物品税率は14%で、E85燃料に対応する場合には12%に下がることになっている。
ウドム事務局長は、エコカー2プロジェクトにより、二〇一七年までにタイの自動車生産台数は年間300万台を達成できると述べている。ただ自動車業界では、申請した10社がすべてエコカー2を生産する可能性は小さいと見ている。後日に撤回した場合に罰則などはないため、申請後に計画を見直すことは可能。認可を受けた自動車メーカーは4年以内に年間10万台の生産を実現しなければならず、一部のメーカーは計画を撤回する可能性がある。
日付 : 2014年04月07日
By : 週刊タイ経済