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BOI新委員会が4月中に発足 任命を選挙委員会が承認

 プラサート・ブンチャイスック工業相は四月三日、投資委員会(BOI)の委員任命について、ソンクラーン連休前に任命し、四月第3週までに発足させると語った。BOIは昨年一〇月に委員の任期が満了している。下院解散により新たな委員を任命できない状態が続いたことで、本会議が開けなくなっていた。BOIは首相が統括し、経済省庁の大臣、次官、タイ商業会議所、タイ工業連盟、タイ銀行協会のトップと4人の専門家で構成され、通常、毎月1回の本会議を開いている。BOIは小委員会を設置することができるが、小委員会で審査できる投資案件は投資額2億バーツ未満までで、それ以上の大型投資案件は本会議を通過する必要がある。

 BOI委員の任命は、人事権の行使にあたるため、下院解散後の選挙管理内閣は原則できない。ただし選挙委員会が許可する場合にはその限りではない。政府は新たに任命する委員の合法性について選挙委員会と内閣法制委員会事務局に助言を求め、選挙委の承認を得ることによって問題を解決した。プラサート工業相は、BOI委員の任命は優先事項であり、新規投資案件が前進できなければ、経済に長期的な悪影響を及ぼすと述べている。同工業相は、BOI事務局と工業省が、エコノミスト、民間企業部門の綿密な精査の下に適切な候補者を委員に任命すると説明している。

 一〇月以来、BOI本会議による承認待ちの投資案件は400件以上、投資予定額にして6000億バーツに達している。プラサート大臣はBOIの新委員が任命されれば、4か月以内にこれらすべての投資案件の投資奨励の可否の決断を下すとしている。ウドム・ウォンウィワットチャイBOI事務局長は、積み残しの投資案件を迅速に処理できると述べている。4か月で合計400件のプロジェクトを処理することは重労働に違いないが、やり遂げることは可能だと述べている。

 BOI事務局は今年の投資額の目標を申請ベースで9000億バーツに置いている。今年一、二月の投資申請は188件、合計投資予定額は631億バーツにとどまり、前年同期をそれぞれ46%、58%下回っている。投資家がタイで進行中の政治混乱から情勢を見守っているため。一月、二月の外国人投資家による投資申請は121件、473億バーツで、それぞれ40%、43%減となっている。日本からの投資は61件、174億バーツで、それぞれ42%、63%減だった。

 投資委員会は、首相が委員長を務めることが法律によって定められているが、首相は副首相に委任することが可能。籾米担保貸付政策をめぐる汚職の放置で、首相が弾劾請求され、職務停止処分を受ける場合も、BOIの委員長ポストについては法的に問題がない。


日付 : 2014年04月07日

By : 週刊タイ経済

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