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投資委員会の委員任命される 大規模投資案件の承認を加速

 プラサート・ブンチャイスック工業相は四月二三日、投資委員会(BOI)の委員が正式に任命になったことを明らかにした。ジンラック首相が、工業省とBOI事務局の推挙するところに従って、二二日に有識者委員と顧問を任命する布告に署名した。新任の投資委員は五月一日に最初の本会議を開く予定。投資額2億バーツ超の大規模投資案件は400件近く、投資予定額にして6000億バーツ以上が認可待ちの状況にある。プラサート工業相は、3~4か月以内に全ての投資案件の承認を済ませると述べている。

 BOI委員の任命は人事権の行使にあたるため、下院解散後の選挙管理内閣は原則できない。ただし選挙委員会(EC)が許可する場合にはその限りではなく、政府は新たに任命する委員の合法性について選挙委員会と内閣法制委員会事務局に助言を求め、選挙委の承認を得ることによって問題を解決したと説明していた。

 BOIは通常、毎月本会議を開いているが、委員の任期満了で昨年一〇月以降は委員会の不在が続いていた。工業相は、新任の委員が直ちに仕事を始め、承認待ちの投資案件の審議を急ぐとしている。本会議の開催頻度も高める可能性があるとしている。投資申請の審査待ち案件の処理を進めることで、投資プロジェクトを前進させ、国内景気を上向かせる要素になると期待している。ウドム・ウォンウィワットチャイBOI事務局長は、民間投資の減少を阻止するため、投資案件の審査を加速させることに専念するとしている。3~4か月ですべての申請案件の認可の可否を決定する方針。

 BOIは13人で構成される。首相が委員長、工業相が副委員長を務め、ベンチャー・ルイジャルーン財務副大臣、ランサン・シーウォラサート財務省次官、シーラット・ラッタパーナ商業省次官、ウィトゥーン・シマチョークディ工業省次官、アーコム・トゥームピタヤーパイシット国家経済社会開発委員会(NESDB)事務局長、イサラ・ウォンクソンキット・タイ商業会議所会頭、スパン・モンコンスティ・タイ工業連盟会長、チャートシリ・ソーポンパニット・タイ銀行協会会長、ウドムBOI事務局長のほか、サティット・リムポンパン氏、ウィティット・リーヌタポーン氏が委員に就任する。このほかポンサワット・サワットワット氏、ソムチャーイ・ハーンヒラン氏、プラキット・チンアモンポン氏、パカポン・ガームラック氏、ピチャイ・チュンハワチラ氏が顧問に就任する。

 投資委員会(BOI)事務局によれば、今年一~三月の投資申請は291件、合計投資予定額は2340億バーツ、件数で前年同期比48%減、金額で同10%減となった。しかし海外からの直接投資では2020億バーツ近い申請があり、前年同期を28%上回っている。申請件数は197件で、前年同期比41%減だった。外資による投資申請額の増加はエコカー2プロジェクトの申請があったためで、三月三一日に申請が締め切られたエコカー2プロジェクトには日系6社含む10社の自動車メーカーが投資申請している。10社合計の投資予定額は1388億8900万バーツに達する。第1次エコカー・プロジェクトに加わった日産、三菱、ホンダ、スズキ、トヨタの5社が第2次プロジェクトにも加わるほか、新規に自動車メーカー5社が申請している。ウドム事務局長によれば、エコカー2プロジェクト以外では電化製品、発電、石油化学、金属製品などで数百億バーツ規模の投資申請があった。


日付 : 2014年04月28日

By : 週刊タイ経済

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