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夜間外出禁止令 13日に全面解除

 国家平和秩序維持団(NCPO)は、六月一三日夜に発した布告第64号で、戒厳令に基づく夜間外出禁止措置を全国で解除すると発表した。反クーデタの動きはなお燻ぶっているものの、大掛かりな抵抗運動には至っておらず、タクシン派の地盤である北部や東北部でも暴動事件は発生していないことから、国民生活や観光産業への影響を考慮し、全面解除に踏み切った。

 NCPOはこれより前、燃油を含む夜間の運送業など企業活動、、夜間勤務者、出入国者を例外としたほか、夜間外出禁止令を一部地域で解除することを相次ぎ決定していた。六月八日には、トラート県チャーン島、ソンクラー県ハジャイ郡、スラタニ県パガン島の3か所で解除したほか、一一日には、カンジャナブリ県、ラチャブリ県、ペチャブリ県ムアン郡、カオヨイ郡、ノンヤープロン郡、タヤーン郡、バンラート郡、バンレーム郡、ゲーングラチャーン郡、ラヨン県、チャンタブリ県、トラート県ムアン郡、クロンヤイ郡、カイサミン郡、ボーライ郡、レームゴープ郡、コクルート郡、ナコンパノム県、サコンナコン県、ロイエット県、ルーイ県、スリン県、ターク県、スコータイ県、メーホンソン県、ウタラディット県、プレー県、ナーン県、ソンクラー県ムアン郡、サダオ郡、トラン県、サトゥン県でも解除した。これより前に解除していたプーケット県、チョンブリ県パタヤ市、スラタニ県サムイ島、プラチュアップキリカン県フアヒン郡、ペチャブリ県チャアム郡、クラビー県、パンガー県と合わせて、夜間外出禁止令が解除されたのは32地域となったが、バンコク首都圏は、依然として深夜零時から4時までの外出が禁止されていた。

 サムイ島観光協会のタノンサック・ソムウォン会長は、夜間外出禁止令の解除後、島の観光業の環境は改善していると述べている。サムイ島にとって、七、八月はハイシーズンとなるため、良い徴候だとしている。今のところ、島内のホテルの七、八月の予約状況は60%ほどだが、観光客のホテル予約は2、3週間前がピークになるため、タノンサック会長は、今後、予約状況は徐々に上向いていくはずだと述べている。今年のハイシーズンのホテル客室稼動率は、昨年並みの90%になると確信している。サムイ島を訪れる観光客は少なくとも前年比8%増、183万6000人に達すると期待している。

 軍政は夜間外出禁止令を全面解除したものの、戒厳令の適用は続けている。前政権派の連座する刑事事件など一部の刑事事件を戒厳令下に軍事法廷で裁くことにしていることからも、戒厳令は当分の間、解除しないものと見られている。なお前回、〇六年九月一九日のクーデタでは、〇七年一月二七日にバンコクを含む41都県で戒厳令を解除しているが、その他の県については総選挙後まで継続施行されている。


日付 : 2014年06月16日

By : 週刊タイ経済

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