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各地で軍が籾米倉庫を封鎖

 NCPOが前政権の籾米担保制度による保管米の調査に向け準備を進めている。六月一六日には全国各地で保管米を貯蔵している倉庫を封印する措置をとった。東北地方を管轄する陸軍第二管区の報道官によると、東北地方20県の315か所の倉庫に兵士を派遣、倉庫の扉の鍵を封印した。NCPOでは全国1800か所以上の倉庫の保管米を検査することにしており、それまでに米が他所に移されないようにした。

 籾米担保制度で前政権は二〇一二年から2年間、米を事実上買い上げたが、買い上げ価格が市価より高いため、そのほとんどを保管したままにしていた。ただし保管数量がどれだけなのか公表しておらず、推定では1700万トン前後とされている。いったん担保にとった米を何度も使い回して担保代金を増やす不正や、実物のない担保設定などの不正が横行し、数百万トンが「消失」しているとの説もあり、実態は不明。陸軍第二管区では保管米調査に8000人の人員を動員する計画で、現在、調査の方法などの研修を受けさせている。

 国家汚職防止取締委員会(NACC)は、前政権の汚職追及で籾米担保制度をめぐる不正も調査しており、前首相、前商業相を刑事告訴する方針。国が巨額の損失を被っていることから、前首相を含め政治家、元商業省幹部にその損害賠償を求める可能性もある。


日付 : 2014年06月23日

By : 週刊タイ経済

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