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トラックの重量制限規制強化 タイ陸運連盟がコスト増訴え

 タイ陸運連盟のユー・チアンユアンヨンポン会長は、七月一日からの国道と地方道でのトレーラーの重量制限の厳格化が、コスト負担増になっていると訴えている。トレーラーで2つのコンテナを牽く場合、重量制限が50・5トンに制限されることで、これまで2本引きが可能だったケースで、七月一日以降は、1本のコンテナしか牽くことができないケースが出ているという。同会長は、業界の窮状について、軍政の経済担当の副団長に陳情するとしている。

 多くのトラック事業者は新たな重量制限に協力しているが、今年一一月から来年四月にかけての収穫期の農産物の輸送で、コスト増につながることを懸念している。陸運連盟会長は運送業者は料金をまだ上げていないが、すでに顧客に料金値上げの可能性を打診している。従来の重量制限に比べると7・5トンの削減になるため、昨年100万回の輸送を行なっていた貨物トラックは同じ重量の荷物を運ぶために、単純計算で140万回に輸送頻度を上げる必要が出てくる。

 国家平和秩序維持団(NCPO)の経済政策を担当するプラチン・チャントーン副団長は七月一七日、タイ運輸・ロジスティック協会、陸運連盟の代表と会合を持ったものの、トラック積載重量制限の緩和要請についてはNCPOに正式に陳情してほしいと述べるにとどめている。タイ運輸・ロジスティック協会のウォラウィット・チャルーンワタナパン会長は、数日内に業界の懸念事項をリストアップするとしている。

 国道局長によれば、七月一日以降、大半の事業者は新たな重量制限を遵守し、規則に協力している。国立ナレスワン大学の調査研究からは、道路の損傷による補修費は年間数十億バーツに達している。貨物トラックの荷物の積み過ぎが一因となっていることが明らかになっており、重量制限が見直される可能性は低い。またASEANの他国では38トンを上限としており、タイの重量制限は緩いものになっている。


日付 : 2014年08月04日

By : 週刊タイ経済

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