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7月の工業信頼感指数 3か月連続で前月比改善

 タイ工業連盟(FTI)が八月二〇日に発表した七月のタイ工業部門信頼感指数(TISI)は89・7ポイントとなり、六月の88・14ポイントから改善した。指数の前月比での上昇は3か月連続となるもので、受注、売上高、生産数量、業績の指標が改善している。ただし指数は、中間値の100ポイントを25か月連続で下回っている。工業事業者の信頼感の改善は政治情勢と政策の方向性が明確になってきたことに加え、経営環境が上向いてきていることが理由。特に国内受注や売上の指標が改善している。ただし一部の工業では雨季を迎えて売上高は落ち込んでいる。

 スパン・モンコンスティFTI会長によれば、七月期には受注、売上高、生産量、業績の指標が改善している。こうした指数の改善は、事業者が国内景気のプラスの兆候を感じ取ったことが大きい。3か月先の信頼感指数は六月期の101・9ポイントから103・1ポイントへと上昇し、信頼感は引き続き上向いている。同指数が中間値の100ポイントを上回るのは3か月連続となった。受注、売上高、生産量、コスト、業績の指標が前月に比べて上昇している。

 信頼感指数を事業規模別に見ると、小規模企業と中規模企業の信頼感が前月から上昇した一方で、大規模企業の信頼感は低下した。小規模企業の七月の信頼感指数は88・8ポイントとなり、六月の81・4ポイントから上昇した。受注、売上高、生産量、業績の指標が上昇している。花崗岩・大理石工業、ガラス/グラス工業、環境マネジメントなどの業種で改善している。3か月先の信頼感は102・5ポイントで、六月の101・4ポイントから上昇した。受注、売上高、生産量、業績の指標が上昇している。

 中規模企業の七月の信頼感指数は88・7ポイントで、六月の88・2ポイントから上昇した。受注、売上高、生産量、業績の指標が上昇している。印刷・梱包、靴、機械・鉄工などの業種で指数が上昇している。3か月先の信頼感指数は102・6ポイントで前月の100・6ポイントを上回り、信頼感は上向いた。

 大規模企業の信頼感は91・7ポイントとなり、六月の94・1ポイントから悪化した。受注、売上高、生産量、コスト、業績の指標が低下した。電力、電機・電子、エアコン・冷機などの業種で信頼感が改善した。3か月先の信頼感指数は104・4ポイントで前月の103・9ポイントから上昇した。

 国内市場向け中心の工業(輸出比率が50%未満)の信頼感指数は四月の87・2ポイントから90・8ポイントへと改善した。ただし中間値を割り込んだ状態が続き、信頼感は引き続き悪化している。受注、売上高、生産数量、業績の指数が上昇した。農機、製薬、情報通信技術などの業種で改善した。一方、3か月先の指数は前月の101・8ポイントから103・4ポイントに上昇した。受注、売上高、生産数量、コストと業績の指数が上昇した。

 輸出指向工業(輸出比率50%超)の信頼感指数は82・8ポイントで、六月の95・7ポイントから低下した。受注、売上高、生産数量、コストと業績の指数が低下した。ゴム製品、ジュエリー、電機・電子などの業種で下落した。3か月先の指数は前月の102・5ポイントから101・6ポイントに低下した。受注、売上高、生産数量、業績の指数が下落した。


日付 : 2014年09月01日

By : 週刊タイ経済

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