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マツダがエコカー2生産 タイ向けマツダ2を生産開始

 マツダは今年一一月にもオートアライアンス・タイランド社のラヨン工場でエコカーの生産を開始する。来年初めにタイでの販売を開始する予定。マツダは〇七年に実施された最初のエコカー・プロジェクトへの参加は見送ったが、今年三月に締め切られたエコカー2プロジェクトには参加し、いち早く投資奨励の認可を得ている。タイでは新型「マツダ2」としてエコカーを発売する計画のようだ。

 マツダは今年七月一八日、エコカー2プロジェクトの投資奨励認可を得ている。エコカー2には自動車メーカー10社が投資申請を行なっているが、一番最初に投資認可を得た。エコカー2で申請を行なった10社のうち、5社は第1次エコカー・プロジェクト参加組で、残り5社は新規参入となっている。10社合計の生産能力は158万台。投資額は1300億バーツ以上に上る。既存5社の計画は75万3000台で、合計投資額は868億バーツ、新規参入5社は82万8000台で、合計投資予定額は868億バーツ。〇七年に開始された最初のエコカー・プロジェクトでは日産、三菱自動車、スズキ、ホンダ、トヨタの5社が認可を得ている。

 マツダのエコカー2の投資計画は、年産能力15万8000台で、投資額は97億3000万バーツ。投資申請はフォードとの合弁会社のオートアライアンス・タイランドを通じて行なった。同社はラヨン県のイースタン・シーボード工業団地に工場を持つ。年産能力は1トン・ピックアップ・トラックが14万台、乗用車が10万台。フォードとマツダがそれぞれピックアップ車7万台、乗用車5万台の生産ラインを持つため、マツダに属する生産能力は12万台。

 マツダは今年九月一七日、オートアライアンス・タイのラヨン工場で新型「マツダ2」の生産を開始したことを発表している。生産を開始した新型車はオーストラリア向け。マツダは今後、同工場でオセアニアやASEAN市場向けの新型「マツダ2」を順次生産していくことにしているほか、メキシコ法人でも二〇一四年中に同モデルの生産を開始し、グローバルな供給体制を整備するとしている。

 新型「マツダ2」の生産拠点は今年七月に生産を開始した日本の防府工場に続いてラヨン工場が2拠点目。ラヨン工場は二〇〇九年九月より「マツダ2」を生産しており、これまでに18万台超を製造している。

 新型マツダ2(日本名マツダ・デミオ)は約7年ぶりにフルモデルチェンジするもので、「マツダ CX5」、「マツダ・アテンザ(海外名マツダ6)」、「マツダ・アクセラ(マツダ3)」に続き、スカイアクティブ技術とデザインテーマ「魂動(こどう)-Soul of Motion」を全面的に採用した新世代商品の第4弾。コンパクトカー向けに新開発したエンジン、トランスミッション、ボディ、シャーシなどにより、走る歓びと優れた環境・安全性能を両立したという。

 マツダは今年三月にオート・アライアンス・タイで、新型「マツダ3」の生産を開始したばかり。タイで生産するマツダ3はタイ市場向けのみとなっている。マツダ独自のスカイアクティブ技術を搭載した車のタイでの生産は初めて。マツダは、二〇一六年三月期までにグローバルの目標販売台数を170万台とし、うちスカイアクティブ搭載車比率を80%にする見通しを立てており、構造改革プランの一環として生産体制を強化しているところ。チョンブリ県ではマツダ・パワートレイン・マニュファクチャリング(タイランド)社がトランスミッション工場を建設中で、来年の上半期の稼動を計画している。「SKYACTIV-DRIVE」を年間で約40万基生産する計画。マツダにとって第2のトランスミッション工場となるもので、スカイアクティブの生産体制が強化される。トランスミッション工場の投資額は81億9000万バーツ。

 なお、マツダは一〇月一〇日、ミャンマー最大の都市ヤンゴンの中心部に同国初のマツダ車ディーラーが営業を開始したことを発表している。これでASEANに加盟する全10か国でのマツダ車の販売が始まったことになる。ヤンゴン店はマツダのミャンマーにおける販売会社であるオートモービル・アライアンス社が設立したもので、一〇月七日から営業を開始している。一〇日に同店舗で行なわれた営業開始記念セレモニーにはオートモービル・アライアンスのア・モ・チャ社長、マツダの井上寛執行役員をはじめとする関係者が出席し、ミャンマーにおけるマツダ車の販売開始を祝った。同店舗では、新型「マツダ3」「CX・5」「マツダ6」「マツダ2」「CX・9」「BT・50」を販売する。

 マツダの昨年のタイでの新車販売台数は5万2914台。今年は通年で4万2000台を見込んでいる。一~八月の販売台数は2万3059台で、前年同期比38・8%減となっている。


日付 : 2014年10月27日

By : 週刊タイ経済

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