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ソニーのタイ物流事業 三井倉庫との合弁に

 三井倉庫ホールディングスとソニーは、ソニー・グループが日本、タイ、マレーシアの子会社で営むロジスティクス事業について、三井倉庫の出資を受け入れ、合弁事業を開始することで合意したと発表した。一二月二二日に最終契約を締結した。合弁会社は、ソニー向け物流サービスを引き続き提供するほか、第三者向けの物流業務も開拓していく。ソニーは、エレクトロニクス事業向け物流サービスの品質維持向上とコスト競争力の一層の強化、三井倉庫は新たなプラットフォーム型サービスの提供による企業価値の向上を目指しており、双方の思惑が一致した。

 ソニー・グループはタイ、マレーシアの子会社が営むロジスティクス事業を、ソニー・サプライチェーン・ソリューション社の傘下に集約する。具体的にはタイでロジスティクス事業を営むソニーの子会社であるソニー・サプライチェーン・ソリューション(タイランド)社の全株式を日本のソニー・サプライチェーン・ソリューションが取得する。マレーシア法人は、ロジスティクス事業をソニー・サプライチェーン・ソリューションが同国に新設する会社に譲渡する。一方、日本のソニー・サプライチェーン・ソリューションは国際部品調達購買事業(IPO)と修理部品の物流企画事業(CSO)をソニー・グループ内の別組織に分離した後、ロジスティクス事業専業になったソニー・サプライチェーン・ソリューションの全株式の66%を三井倉庫に譲渡する。その結果、ソニー・サプライチェーン・ソリューションは三井倉庫とソニーのロジスティクス事業に関する合弁事業を営む会社になる。

 ソニー・グループは、エレクトロニクス事業に関するグローバルな物流サービスと海外経験豊富な人材をグループ内に保有しているが、さらなる物流オペレーションの競争力強化のため、戦略的パートナーとの提携を模索していた。三井倉庫グループの物流業界での豊富なノウハウ、営業ネットワークを合弁会社を通じて活用することで、物流オペレーションの一層の効率化・品質維持向上、コスト競争力の強化を目指す。一方の三井倉庫グループは、プラットフォーム型サービスの開発と提供に主軸を置き、アジア太平洋地域を中心に積極的な投資を実施している。ソニー・グループが保有する経験豊富な人材と、グローバルなオペレーション体制、生産計画と密接に連携した物流企画の立案ノウハウを活用することで、部品調達から製造、販売までのサプライチェーン全般を視野に入れたプラットフォーム型サービスを確立し、外販物流業務の拡大を目指す。


日付 : 2015年01月12日

By : 週刊タイ経済

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