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2014年の自動車生産台数 前年比23・5%減の188万台

 タイ工業連盟(FTI)自動車部会が一月二一日に発表した一二月の自動車生産台数は15万3669台となり、前年同月比で3・29%減、前月比でも2・76%減となった。ただし一二月の新車販売台数は直近の12か月間で最高となっている。一~一二月の生産実績は約188万7台にとどまり、通年の生産台数は同部会が予測した210万台を下回った。

 一二月の自動車生産は、乗用車が6万3533台で前年同月比1・83%減、バスは22台で前年同月比59・26%減、トラックは9万114台、前年同月比4・26%減となった。トラックのうち1トン・ピックアップ車は8万7343台、同4・79%減だった。その内訳は2ドア・ピックアップが3万78台(12・58%減)、4ドア・ピックアップが5万351台(3・19%増)、PPVが6914台(18・97%減)。その他トラックの生産台数は2771台で、前年同月比16・18%増となった。

 一二月の輸出向け生産台数は8万5025台で、生産台数全体の55・33%を占めた。前年同月比では4・54%増とプラス成長に転じている。乗用車の輸出向け生産台数は3万953台(5・68%減)、ピックアップ車は5万4072台(11・46%増)だった。

 一二月の国内販売向け生産は6万8644台で全体の44・67%。前年同月比では11・5%減。乗用車が3万2580台(2・13%増)、ピックアップ車が3万3271台(23・03%減)。

 一~一二月の自動車生産台数は188万7台で、前年比23・49%減となった。乗用車が74万2678台で前年同期比30・66%減。バスは563台で前年同期比25・53%減、トラックは113万6766台、前年同期比17・94%減となった。トラックのうち1トン・ピックアップ車の生産台数は111万4778台、同16・37%減。その他トラックの生産台数は2万1988台で、前年比57・97%減となった。

 一~一二月の輸出向け生産台数は112万2154台で、生産台数全体の59・69%、前年比0・08%増となった。乗用車は41万3044台(5・39%増)、ピックアップ車は70万9110台(2・78%減)だった。

 一~一二月の国内販売向け生産は75万7853台で全体の40・31%、前年比43・26%減。乗用車が32万9634台(51・47%減)、ピックアップ車が40万5668台(32・78%減)。

 FTI自動車部会は、これより前、通年の生産台数予測を220万台から210万台(輸出向け120万台、国内市場向け90万台)へと下方修正していたが、実際の生産台数は200万台を大きく割り込んだ。なお一二月の国内自動車販売台数は8万9504台。前年同月比では21・4%減となったものの、前月比では22・49%増で、直近の12か月間で最高となった。一~一二月の販売台数は88万1832台で前年比33・7%減だった。

 12月の輸出台数は1%増に

 FTI自動車部会によれば、一二月の自動車完成車輸出台数は8万9146台となり、前年同月比1・35%増となった。前年同月比増は2か月連続。輸出額は392億5644万バーツで、前年同月比2・98%減となった。

 一二月のエンジンの輸出額は28億3390万バーツ(0・07%増)、組立部品は144億5618万バーツ(16・67%減)、交換部品は19億3298万バーツ(4・57%増)だった。すべて合わせた輸出額は584億7951万バーツで6・42%減。

 一~一二月合計の自動車完成車輸出台数は112万8102台、前年比ゼロ成長だった。輸出額は5274億2343万バーツで前年比2・97%増。エンジンは315億9048万バーツ(11・42%増)、組立部品は1999億3989万バーツ(3・08%増)、交換部品は221億3471万バーツ(12・27%増)だった。すべて合わせた輸出額は7810億8851万バーツで3・56%増。

 サイアム商業銀行(SCB)調査部は、エコカー2プロジェクトの新たな生産ラインの開設により、二〇一九年にタイの自動車生産台数は380万台に達すると予測している。SCBエコノミック・インテリジェンス情報センター(SCBEIC)のウィタン・ジャルーンポン上級アナリストは、昨年中にエコカー2プロジェクトで投資申請を行なった自動車メーカー10社のうち9社が投資認可を取得していることを指摘。まだ認可を得ていない1社も認可を得るのは間違いないとしている。昨年のタイの自動車生産は前年比でマイナスとなり、生産台数の世界ランキングで13位に後退したが、エコカー生産への多額の投資からトップ10に返り咲くのは確実だと見ている。

 昨年三月末に申請が締め切られたエコカー2プロジェクトは10社が申請しており、合計年産能力は158万台、投資予定額は1390億バーツとなっている。第一次エコカー・プロジェクトにも参加した日産、ホンダ、三菱、スズキ、トヨタの5社のエコカー2合計年産能力は75万3000台、投資額は868億バーツとなっている。マツダ、フォード、GM、SAICモーターCP、フォルクスワーゲンの新規参入5社の年産能力は82万8000台、投資額は520億バーツで、フォルクスワーゲンのみ、まだBOI認可を得ていない。認可を受けた自動車メーカーは二〇一九年までにエコカー2の生産を開始しなければならない。


日付 : 2015年01月26日

By : 週刊タイ経済

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