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日タイ鉄道分野協力覚書 5月27日に東京で署名

 プラチン・チャントーン運輸相は五月二七日、訪問先の日本で太田昭宏国土交通相と共にタイの鉄道開発での日タイ協力覚書(MOC)に署名した。MOCはバンコクと北部の中心都市チェンマイを結ぶ全長635㎞の高速鉄道新線を共同開発することを前提に共同で事業調査を行なう内容。またミャンマー国境のカンチャナブリからバンコク、チャチュンサオ経由でカンボジア国境のサケーオ県アランヤプラテートまでを結ぶ全長574㎞の複線鉄道新線も共同開発を前提とした調査を進める。

 プラユット政府はこれに先立ち二六日に開いた閣議で、同協力覚書署名を認可している。ウィーラチョン・スコンパティパック政府副報道官が閣議後に明らかにしたところによれば、覚書にはターク県メーソートのミャンマー国境からピッサヌローク、コンケン経由でラオス国境のムクダハンまでを結ぶ複線鉄道新線の準備調査を実施することも盛り込まれている。

 アーコム・トゥームピタヤーパイシット運輸副大臣によれば、協力覚書への署名後、六月には日本の専門家がタイに派遣され、約半年かけてルート設計に必要な調査を実施することになっている。今年末までには開発方法や財源も含めた詳細がまとまる見通し。

 南部経済回廊に沿ったカンチャナブリ~アランヤプラテート間の鉄道新線の開発は、二〇一五年二月九日に署名した趣意表明覚書に沿って、日本の国土交通省と国際協力機構(JICA)が準備調査を開始している。日本の国土交通省はバンコク~ラヨン間の高速鉄道プロジェクトでも共同開発の用意があることをタイ側に伝えている。

 プラチン運輸相はバンコク~チェンマイ間の高速鉄道は二〇一九年の開通を目指すと述べている。最高時速は250㎞以上、総工費は4000億バーツを見込んでいる。タイ側は日本政府が円借款を供与するものと期待しているが、金利は年1・5%を超えないことを望んでいる。


日付 : 2015年06月01日

By : 週刊タイ経済

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