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電車レッドラインの車両 日立・三菱重・住商連合が受注

 プラチン・チャントーン運輸相は七月七日、電車レッドラインの電気系統や運行システム、車両の供給で、三菱重工、日立製作所、住友商事の日本企業3社から成るMHSCコンソーシアムを選んだことを明らかにした。コンソーシアムの提示した金額は325億バーツで、プラチン運輸相は妥当な価格と思うと語っている。

 コンソーシアムが受注したのは、電車レッドラインのバンスー~ランシット区間とバンスー~タリンチャン区間で供用するもの。入札では同コンソーシアムが最低価格を提示した。タイ国鉄理事会は、日本連合への発注をプラユット首相が統轄する国営企業政策委員会に送付し、閣議承認を経て正式決定される。

 電車レッドラインは日本の国際協力機構(JICA)が円借款を供与しているインフラ・プロジェクト。今年六月一二日には382億300万円を限度とする円借款貸付契約が締結された。JICAは同事業向けで〇九年に630億1800万円の円借款貸付契約を結んでおり、今回が2回目になる。

 同プロジェクトは、バンコク首都圏における輸送需要への対応、交通渋滞の緩和と大気汚染の改善を目的としている。始発駅であるバンスー駅は〇四年開通のブルーライン(地下鉄)、近く完成予定のパープルラインが乗り入れるため、バンコクにおける公共交通システムの接続ターミナル駅としての役割が期待されている。事業実施機関はタイ国鉄(SRT)で、土木工事は二〇一三年より始まっている。バンスーのターミナル駅の建設はシノタイ社とユニーク・エンジニアリング社の共同事業体が受注、高架建設の土木工事はイタリアンタイ・デベロップメント社(ITD)が受注している。

 レッドラインの開通時期は二〇一九年を予定している。今回の円借款の供与対象は、ブルーライン地下鉄の終点であるバンスー駅からドンムアン空港を経由し、終点ランシット駅を結ぶ26・3㎞(8駅)の高架鉄道の建設と、車両・システムなどの調達となっている。


日付 : 2015年07月13日

By : 週刊タイ経済

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