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9月自動車生産4.38%増 通年では2年連続200万台割れも FTI自動車部会

 タイ工業連盟(FTI)自動車部会が10月14日に発表した9月の自動車生産台数は17万1496台。前年同月比4・38%増となり、3か月連続でプラス成長となった。1~9月の生産台数は143万1759台で、前年同期を1・65%上回った。スパン・モンコンスティ会長=写真中央=は、通年の生産台数が195~200万台にとどまると自動車部会が見積もっていることを明らかにした。昨年の188万台を上回るものの、2年連続で200万台を下回る可能性が濃厚となっている。

 タイの自動車生産台数は05年に100万台を超えて以降、成長を続けてきた。09年にはリーマンショックの影響から100万台をわずかに割り込んだものの、10年には164万台を記録。大洪水被害が発生した11年も146万台を生産した。12年には前年比100万台増となる245万台を記録。13年も246万台を記録していた。しかし昨年の生産台数は188万台に減少した。12、13年に自動車生産が急増したのは、初めての新車政策で国内市場が急拡大したことが理由で、昨年、今年はその反動に加え、景気の減速で国内市場が萎縮したことで生産台数は低迷している。

 今年9月の国内販売台数は6万1863台で、前年同月比10・5%減少している。1~9月の販売台数は55万3826台、前年同期比14・60%減だった。

 国内市場が不振を極める中で、生産台数が前年同月比でわずかながらも増加しているのは輸出が伸びていることによるもの。9月の自動車完成車の輸出台数は12万4952台、前年同月比28・06%増となった。1~9月では90万5366台、前年同期比7・92%増となっている。

 国内市場が収縮する一方で輸出が伸びていることで、生産構造も変化している。1~9月の輸出向け生産台数は91万1560台、前年同期比8・48%増となり、生産台数全体の63・67%を占めている。9月に限れば、輸出向け生産台数は12万2074台で、前年同月比22・21%増、同月の生産台数全体の71・18%を占めている。FTIによれば、ピックアップ・トラックの中東向け輸出が上向いているほか、エコカーの欧州・北米市場向け輸出が拡大している。


日付 : 2015年10月19日

By : 週刊タイ経済

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