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三井住友信託銀が開業 子会社銀行として事業展開 企業へ金融サービス

 三井住友トラスト・ホールディングス(HD)とその子会社の三井住友信託銀行は28日、タイにおける現地法人銀行「泰国三井住友信託銀行」(井上学取締役社長)を開業した。タイが日系企業の重要な製造拠点であることやメコン広域経済圏の中心としての重要性の高まりに着目し、日系を中心とした企業に貸出や信用供与、預金、送金などのサービスを提供する。同グループにとってアジアで銀行業務を行う拠点は香港に続いて4拠点目となる。

 タイ金融当局が第2次金融マスタープランの一環として、2013年に外国銀行に対し、支店だけでなく子会社銀行の開設の免許申請受付を開始したことを受け、進出に向けて本格的に準備を開始。タイ中銀の審査をパスして、財務省から14年4月に子会社設立の認可を受け、今年8月に銀行免許を取得した。

 中銀によれば、外国商業銀行の子会社銀行は、支店を最大20か所まで、本支店以外の場所でのATM端末の設置を最大20か所まで認められる。払込済み資本金は200億バーツ以上が求められる。中銀は今回のプログラムで、最大5行の免許交付を想定していたが、実際の免許交付はANZと三井住友信託銀行の2行にとどまった。

 タイにおける邦銀では、三菱東京UFJ銀行がタイの準大手行のアユタヤ銀行を傘下に収めたほか、三井住友銀行とみずほ銀行が外国銀行支店を開設している。

 取扱通貨はバーツ、米ドル、日本円。将来的にはデリバティブ(金融派生商品)、発電事業や交通インフラ事業などのプロジェクト・ファイナンス(PF)、債権流動化業務にも取り組むことを検討している。資本金は200億バーツで、開業時の職員数は60人。所在地はバンコク都北サートン通りのサートンスクエアオフィス32階。

 28日は午前8時半のオープンを前に、僧侶を招いてタムブン式を執り行った。井上社長ら社員が出席し、会社の発展や従業員の無病息災を祈願した。


日付 : 2015年11月02日

By : 週刊タイ経済

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