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日産が国内初生産 17日から販売開始 ハイブリッド車

 日産自動車タイランドは、SUVの「エクストレイル・ハイブリッド」のタイでの生産を開始した。南部一孝社長が明らかにしたところによれば、サムットプラカン県のバンナー・トラート通りの工場で生産を始めており、17日よりタイでの販売を開始した。日産がハイブリッド車をタイで生産するのは初めて。国内部品調達率は70%に達している。

 「エクストレイル・ハイブリッド」は今年5月に日本で販売を開始した人気車種。日本で2009年4月より始まったエコカー減税の対象モデルにもなっている。タイ工場での同車種の生産は日本以外の拠点では初めて。

 ハイブリッド車は、低回転から大きなトルクを発揮でき、瞬発力に優れるモーターと同じトルクを維持しながら、長距離を効率よく走るのに優れたエンジンを効果的に使い分けることで、高い燃費と環境性能を実現することができる。タイでのハイブリッド車の生産はトヨタ、ホンダが先行しており、日産も追随する。ハイブリッド車は、タイでもハイエンド顧客の間で人気があるが、輸入モデルは300~500万バーツするものが多い。

 エクストレイル・ハイブリッドの小売価格は125~140万バーツ。昨年10月に発売した「エクストレイル」の118~156万バーツと大差ない価格に設定した。エクストレイルは、排気量2000cc以上のSUVのセグメントでは30%の市場シェアを有している。魅力的な価格でのハイブリッド・モデルの投入により16年の同セグメントでの市場シェアを37%まで引き上げることが目標。このセグメントの市場規模は年間およそ2万台。エクストレイル・ハイブリッドは来年5000台の販売を目標としており、エクストレイル・シリーズ全体の販売台数の60%を占めるものと期待している。

 タイ政府は自動車の個別物品税を来年初めから抜本改定することにしており、エクストレイルの税負担も増えるため、来年から小売価格は5~10%程度の値上げを予定している。ハイブリッド車の現在の物品税率は10%だが、16年1月以降は二酸化炭素(CO2)排出量に応じて10~30%の物品税が課される。2・0㍑または2・5㍑のエンジンを搭載するエクストレイル・ハイブリッドは1㌔㍍走行のCO2排出量が100㌘を超えるため、物品税率は20%になる見通し。


日付 : 2015年11月23日

By : 週刊タイ経済

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