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来年のIPO目標 2700億バーツに設定

 タイ証券取引所(SET)は、16年のIPO(新規株式公開)の達成目標を2700億バーツに設定した(インフラファンドを除く)。ケサラ・マンチュシー所長によれば、15年のSETとオルタナティブ・インベストメント市場(mai)を合わせたIPOの総額は2200億バーツ。内訳はSETへの上場が21社、maiへの上場が13社。ケサラ女史は、今年SETに上場したインフラ・ファンド2本を加えるとIPOの総額は2970億バーツになると説明している。

 ケサラ女史は、12月の最終2週間に不測の事態が生じなければ、タイ株式市場の15年のIPOの総額は3年連続でASEANトップになると述べている。ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)の指定銘柄にSET上場企業から13社が選ばれており、ASEANでは最多。同女史は、タイ上場企業のコーポレート・ガバナンスの高さを反映したものだと説明している。株式投資家がコーポレート・ガバナンスを重視し、密接に監視していることが、上場企業に企業統治習慣の改善を促しているとした。タイの上場企業のコーポレート・ガバナンスのスコアはASEANで最高となっている。

 15年平均の1日あたり売買代金は前年の455億バーツを下回る445億バーツにとどまりそうだが、売買代金は4年連続でASEANトップを維持する見通し。15年は景気の減速で株価は弱含み、これが原因で売買代金は細ったが、ケサラ女史は、16年の株式市場の地合は改善すると見ている。世界経済が上向くほか、国内の景気も回復を続けるため、16年の1日あたり売買代金は500億バーツを超えると予測している。

 新規の株式投資家の目標は11万人。先物などのデリバティブの投資家も1万人を育成し、オンライン・トレーディングの新規口座は18万件を目標としている。また中小企業に出資するベンチャー・キャピタル(VC)ファンドの組成も計画している。中小企業の事業拡張を支援するため、株式市場を通じた資金調達の講習も準備している。


日付 : 2016年01月04日

By : 週刊タイ経済

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