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16年満了措置で周知活動 投資政策と概況を説明 投資委員会(BOI)

 投資委員会(BOI)のヒランヤー・スチナイ事務局長は12日に開いた記者会見で、15年の投資概況と16年の投資奨励の方向性について説明した。政府がこれまでに導入した各種の投資奨励政策や特別措置に対する投資家の周知活動を強化する方針を示し、今月半ばより全国のすべての地方で説明会を開くとした。ターゲット産業への海外からの投資誘致でも各国で投資家との対話を増やしていく方針。

 ヒランヤー事務局長は会見で、重要なのはターゲット産業への投資優遇に対する投資家の理解と実際の投資が生じるよう刺激することで、それが将来の国の経済の推進力として寄与し、政府の政策にも合致するとした。特に16年末までの投資申請を期限としている投資奨励策について詳細情報の提供と理解形成に努めていきたいとしている。

 政府が打ち出した投資加速措置では、16年6月までに投資申請した場合、実際の投資の進捗率に応じて法人所得税の免除期間が追加される特別優遇が設けられている。同様に特別経済区(SEZ)内のターゲット6事業への投資も6月までに申請すれば優遇される。その他のクラスター形態の投資奨励は16年末までに申請しなければならない。

 BOIは投資刺激措置に関する投資家の準備態勢の調査結果報告の作成を進めている最中で、これら特別措置に基づく投資申請が可能なプロジェクトは1600件を超えると見ている。

 ヒランヤー事務局長は、「BOIは政府の政策に基づき投資家を刺激して投資の決断を早めたい」と述べている。投資家がこれら投資刺激措置に沿って投資を急げば、投資奨励申請ベースで4500億バーツの目標達成は確実だとしている。

 15年の投資概況に関しては、合計投資認可額は約8000億バーツで、雇用創出数は18万3000人、国内原料の調達額は7810億バーツ、外貨獲得額は1兆1640億バーツが期待できる。認可を受けたプロジェクトの多くが政策に合致したターゲット産業で、ソフトウェア、クラウド・サービスなどのデジタル・エコノミー分野は183件が認可を受けた。合計投資額は189億バーツ。また国際本部(IHQ)、国際通商会社(ITC)も127件が認可を受けている。合計投資額は30億3000万バーツ。

 再生可能エネルギー発電などの代替エネルギー/省エネルギー事業は248件、1665億9000万バーツが認可を受けた。研究開発、医療機器生産、生物工学、電子設計などの科学技術・イノベーション分野では126件、302億4000万バーツが認可を受けている。


日付 : 2016年01月18日

By : 週刊タイ経済

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