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EC事業が急速に拡大 増えるベンチャー投資会社 スマホなどの普及が追い風

インターネットが利用可能な携帯電話の普及を追い風に、EC(電子商取引)事業や携帯アプリの開発事業へ参入を目指す業者の動きが加速、投資資金も膨らんで市場は活況をみせている。
 調査会社「ニールセン」の発表によると、昨年における携帯電話の登録台数は、タイの人口を上回る9640万台で、うち半数がスマートフォン。IT企業などに投資するタイのベンチャーキャピタルも3年前から4倍に増え、今年も投資に積極的な構えだ。50万人と言われるEC事業者(個人含む)も今年は2割ほど増えるとみられる。
 タイはPCよりも先に携帯電話の普及が進む「モバイル・ファースト国」の一つ。インターネットは半数以上が携帯電話を通じて利用し、PCよりも比率が大きい。
 今年から本格化する第4世代移動通信サービス(4G)による通信の高速化を背景に、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)やECサイトが利用しやすくなり、これにより携帯電話やITの市場がさらに拡大する。
 IT専門調査会社「IDC」は、タイにおける携帯インターネットの通信容量は、今後5年間で1人当たり月192GBまで増えると推計しており、これは現在の約2・5倍。
 ▽拡大一途のEC市場
 調査機関のデータなどによると、ECサイトやSNS、ブログなどを通じて商品を販売する法人・個人は推計で現在約50万。
 地元紙によると、昨年のEC市場規模は前年比3・65%増の2兆1000バーツに達すると予測されている。
 ECサイトやアプリを新規に立ち上げるIT企業も年々増え、投資するベンチャーキャピタルも増加。タイのウェブメディア「テックソース」が発表した調査によると、2012年は3社だったのに対し、15年は12社まで増えた。
 ベンチャーキャピタル「500トゥクトゥク」ファンドマネジャーのナタワット・プンジャルーンポーン氏は、地元紙の取材に対し、「タイでのITベンチャー関連の起業ブームは始まったばかりなので、これからの拡大は確実だ」と述べている。



日付 : 2016年01月25日

By : 週刊タイ経済

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